読手「いまひとたびのみゆきまたなむ」
1,2,3
スゥ(上の句を読む前の呼吸音)
パシッ
読手「eをはやみー」
(え、いまの「せ」やった?)
(さすがだよ。神楽悠月)
(あの子が高校選手権3連覇するって言われる子?)
(そう。驚異的に耳がよくて、その上に頭もいいからな)
(あのこKing&Princeの子でしょ?)
(そうだけど、かるた界でもすごい有名な子だよ)
(相手の人には申し訳ないけどさ、神楽さんが勝つよ)
読手「われてもすえにあわんとぞおもう」
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自陣「はなさ」
敵陣「かく」「きり」「みち」「おおえ」
空札「おおえ」「かさ」「はるの」
読手「わがころもでにゆきはふりつつ」
1.2.3
読手「k・・・
パシッ
読手「aくとだに」
「『ありがとうございました」』
(おいおい見たか?まだ「かさ」のこってんのに「か」の半音前で取ったよ)
(さすがだな)
スタッフ「20分後に表彰式はじめまーす選手の皆さんは浦安の間に集まってくださーい」
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『え』
平「きちゃったよ」
『うそ』
廉「2人だけやけどな。ほかみんな仕事で」
『最&悪』
平「にしてもさ、静寂よね。シーン!って」
『そりゃ音の勝負の世界やし』
廉「かぐ」
『・・・ん?』
廉「優勝おめでとう」
『ん、ありがとう』
平「なんでそんな改まった感じになってんの(笑)」
『たしかに(笑)』
スタッフ「選手の皆さん入ってくださーい」
『あ、じゃあいってくる』
「「ん」」
廉「かぐってあんなに強いんや」
平「ほんとに。早すぎて瞬きする暇もなかった。今目カラカラ」
廉「ははっ(笑)」
『あーおなかすいたああああああああああっ!!!!!』
廉「うるさいわ」
『おなかすいたああああああああああっ!!!!』
廉「うるさいねんて」
『おなかすいt(おい はいすいません』
平「かぐのテンションがさっきからやばい」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。