次の日は
ちゃんと起きて
会社に行って
仕事をした。
もうすぐ定時が来る。
明日は出張。
パソコンをカバンに入れて
必要なものを忘れていないかチェック。
「ちょっと」
と呼ばれて一緒にオフィスを出て
廊下に止まる
そういえば、
準備をしていない。
急ぎ足で帰る前に
近くのデパートで
必要なものを揃えて帰った。
ドアを開けると
部屋は真っ暗。
いつもは私が後なのに。
まぁいっか。
と、スーツケースに
荷物を一応、最小限にして
詰め込んだ。
ピーンポーン
ドアを開けると
寂しそうな表情の彼だった。
彼の手を引いて
リビングへ向かった
ご飯をたべて
お風呂に入って
彼はベッドに転びながら
スーツケースに入れたものを
確認している私を見つめている。
準備が終わり
彼の入っている布団に私も入った。
そっか、
明日は冷たい布団に入るのか。
明日は別の
温もりに包まれることも知らず
私は彼に抱きしめられながら
明日が来るのを待った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。