朝が来て
みんな202で寝た。
携帯を見ると
7:30
みんな休みか。
今日は休日だった。
リビングでみんなで寝るのは
案外楽しくて、修学旅行みたいだった。
体を起こすと
「 ち ょ っ と 待 っ て 」
と聞こえて見てみると
彼も体を起こした。
あとの4人はまだ寝たままで
私たちはキッチンに行った
コップに水を注いで
彼の座るテーブルに置く。
私も水を飲んだ。
私の左腕を見つめながら問われた。
すると遠くから足音が聞こえた
彼はまた眠りに行った。
目を擦りながら近づく彼はかわいかった。
うわ、ほんとに甘えたさんだ。
普段ではない一面が見えている。
彼は隣に座り私にもたれかかった。
Tシャツの袖を勝手にまくって
私の二の腕に頬を寄せたり
甘噛みしたりしていた。
いつもの彼に戻った気がした。
さっきよりも体重をかけて
私に寄りかかる
あ、やばいな。
寝ているその横顔は赤ちゃんみたいで。
頬はすべすべで、思わず触ってしまう。
深い呼吸が聞こえて
ほんとにほんとに寝たと分かった。
こっそり、バレないように
携帯に手を伸ばし
無音のカメラでシャッターを切る。
とてもかわいかった。
おっと、ばれた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。