第88話

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2019/06/05 13:16
u
u
いたッ、、!


なんて場合ではなくて。


割れたカップを拾っていると
手が切れた。




痛い。痛い。




チクチクする。
手も、心も全部。




あなたはいじわる。




私をどうしたいの?



壊したいの?

好きって気持ちはどこに捨てればいいの?


変な感情がどんどんどんどん
芽生えてくる中




心の器が小さくて。

表面張力では追いつかなくて、
溢れていく。








ミンギュ
ミンギュ
あなた、、?
ミンギュ
ミンギュ
あなた!!


うずくまって泣く私を見て
彼が怒りだす。




ミンギュ
ミンギュ
何してるの!
血が、、出てるよ、、!


そのまま手を掴んで
洗面所に連れていかれた。




u
u
ミンギュッ、痛いよ、、
ヒック、、痛いッ、、
ミンギュ
ミンギュ
痛いのはわかってるから、、
泣かないで、?
u
u
やだ、、やだぁ、、
ミンギュッ、!うッ、、
ミンギュ
ミンギュ
何かあったの?



目がとろんとして
頬も赤い彼が
私を心配する。



真剣に。素直に。





ミンギュ
ミンギュ
あなた、俺、寝るから
ちょっと外出ておいで?
u
u
なんで、、、
ミンギュ
ミンギュ
今日、いい天気だし
外の空気は気持ちいよ?
u
u
でもミンギュが、、
ミンギュ
ミンギュ
大丈夫だから
ミンギュ
ミンギュ
いっておいで?
u
u
ちゃんと寝てるんだよ、、?
ミンギュ
ミンギュ
わかってるからㅎ
ミンギュ
ミンギュ
ほら、泣かない泣かない


親指でさっと涙を拭かれ

訳もなく、目的もなく、
外に出た。












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ミンギュside


体調を心配して仕事も休んでくれて
リビングにいた彼女が


どうしてこんなに泣いているのか



訳がわからなかった。





床にガラスの破片を散りばめて

手をちょっと赤く染めて泣いていた





原因は




絶対あの人だ。








外の空気を吸った方がいい。


それは素直にそう思った。


彼女に俺の携帯を持たせた。



その間に彼女の携帯を開いて

着信ボタンを押そうとする前に


メッセージを





見てしまった。







「俺 は 社 員 の あなた も 必 要 。

で も 、 お っ ぱ の あなた の 方 が



も っ と 必 要 な ん だ よ ? 」



笑わせないで欲しい。



いつ
どこで
あなたのあなたになったのか。







迷う暇もなく


着信ボタンを押した。















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