快感と
彼への愛が募る中
私は寝られないでいる。
隣には大好きな彼。
気持ちよさそうに眠る
私の大好きな彼。
昔、ハジュンを愛したように
もう一度
愛してみよう。
小さな声でぽつりと言う。
眠る彼に向けて。
ぐっすり眠る彼が
もう、起きないような気がしてしまって
少し強く抱きしめて
私も目を閉じる。
私の力よりも
強く抱きしめる彼。
その言葉だけで
ものすごく安心する。
深く、絡む。
濃い。
もう一度抱き合い、
私の頭を撫でた。
彼の筋肉質な二の腕は
白くてすべすべしている。
がっしりしているけど、
赤ちゃんのような香り。
かわいい。
二の腕の裏の小さなホクロ。
それは私だけのものにしようかな。
ずっとこのままでいい。
そばにいられるだけで。
寝られないと思っていたが
軽く目を閉じで
熟睡におちた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!