____翌日____
『はぁ………』
今日はお兄ちゃんが寝坊して 、1人で登校 。
ぼっちって 、こんなに寂しいんだ 。
「あなたちゃん !」
『あ 、岩橋くん !!』
後ろから走ってきたのは 、笑顔の岩橋くん 。
玄樹「今日は1人なの ?」
『ま 、まあ ………』
玄樹「知ってるよ 。神宮寺と喧嘩したんでしょ」
『え 、あ 、なんで知ってるの !?』
玄樹「分かるよ 。神宮寺がすっごい落ち込んでるの」
『ゆ 、勇太が ?』
もしかして……… 、私のせい ?
だったら 、謝らなくちゃ 。
玄樹「頑張って 。じゃないと 、つまんないから」
『う 、うん !』
不機嫌そうにしてるけど 、きっとこれが彼なりの応援の仕方なんだろう 。
『岩橋くん 、ありがとう !』
岩橋くんに礼を言って 、学校へと走った 。
玄樹「もう 、めんどくさいカップル」
『ゆう 、た………』
勇太「え 、あなた !?!?」
『な 、何して 、』
私は 、見てしまった 。
勇太が 、女の子と抱き合ってるところを 。
女子「あ 、あなたちゃ 、」
『え 、ちょ 、え 、なんかごめんなさい(ダッ』
勇太「あなたっ !!」
勇太が呼ぶのも無視して 、私は駆け出した 。
『(ドンッ
っ………す 、すいません』
海人「ちょ 、あなたちゃん !どうしたの !?」
『な 、なんでもないからっ』
海人「待ってよ 、(ガシッ」
『離して !』
海人「なんで泣いてるの ?何があったの ?」
『………泣いてる ?』
まさか 、私が ?
そっと頬を触ると 、指につく水滴 。
海人「神宮寺と 、なんかあった ?」
『っう………わたし 、もうむりだよ………』
海人「話聞くから 、俺ん家おいで」
『う 、うん……』
海人くんの家は 、お金持ちなのかなと思うほど大きくて綺麗だった 。
海人「なんか飲む ?」
『じゃあ 、お言葉に甘えて』
海人「はーい !」
海人「オレンジジュースだよ」
『ありがとう』
海人「それで 、どうしたの ?」
『勇太が女の子と抱き合ってるとこ見ちゃって 、』
海人「………ねえ 、また神宮寺 ?」
『え ?』
海人「(グイッ
俺は 、あなたちゃんの辛そう顔なんか見たくない」
『海人 、くん ?』
海人「どうして神宮寺なの ?俺じゃダメなの ?」
なに 、これ 。
いつもの海人くんじゃない 。
私の知らない海人くんだ 。
『やめ 、てっ !!(ドンッ』
海人「え 、あなたちゃん ?」
『私は海人くんを好きになれない』
海人「なんでよ 、」
『あんなのを見せられても 、やっぱり1番最初に思い浮かぶのは勇太だし 、1番好きなのも勇太なの』
海人「っ………… 、」
「(ガチャッ
あなた !!!」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!