プルプル……
湊「もしもし」
森「あなた?今から会える?」
湊「美勇人……うん。会えるよ。」
森「じゃいつもの公園でね」
湊「うん」
公園に行く。
森「あなた」
湊「……」
森「ブログ見たよ。ありがと」
湊「嫌だよ……」
森「……ッ」
湊「美勇人が居なくなるなんて……絶対嫌だよ……!」
森「あなた……」
湊「美勇人だけでも残って欲しかった……!」
菊「あなた……?」影で見てる
森「あなたさぁこの13年間どんな人生だった?って言ってたじゃん」
湊「うん…」
森「確かに最初は辛いことばかりだった。」
湊「……」
森「けどあなたが事務所に入ってきてくれてもっと頑張ろう。って思えるようになったんだよ?」
湊「美勇人より……早くデビューしたのに……?」
森「それは悔しかった。基本的にみんな歴は短いからよっぽどけどそのおかげでその先の目標も出来たから」
湊「私たちを抜かしてトップに立つ?」
森「それもだけど…あなた達と同じステージに立つ目標。」
湊「……ッ」
森「これやるよ。」
湊「これって…」
森「あなた昔からベース好きなの知ってるから、これあげるから辛くなった時悔しくなった時はこのベースを使って?そしたらすぐ近くに俺が居ると思えるから。」
湊「じゃさぁ私のベースと交換しよ?」
森「うん。いいよ」
森「いつでも連絡していいから。そしたら俺だってすぐに駆けつけるから。な?」
湊「うん……グス」
森「おいで?」
湊「ギュゥ」
湊「ありがと……美勇人」
森「いつでも相談乗ってやるから!」
湊「うん……!」
森「じゃあな!」
湊「おう!」
美勇人が居てくれて本当に良かったよ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!