え?
どういうこと?
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数十秒前
何が言いたいんだろう?
壮馬はもどかしそうに俯いている。
え?
どういうこと?
待って待って。
混乱で頭がおかしくなりそう。
私が、、
壮馬と、、
付き合うだと!?
最初に頭に浮かんだのはそれだった。
どうして私?
なんか急に恥ずかしくなってきた。
そんなこと言われたら意識しちゃうじゃん!
いきなりそんなこと言われても、、
別に壮馬のことは嫌いじゃないけど
恋愛対象として見たことなかったし。
あ!でも待てよ。
壮馬は「大会で優勝したら」って言ってたよね。
だから今OKをだしたところで絶対付き合わなければ
いけないってことにはならないよね。
きっと壮馬は直に言ったら断られること分かってて
言ったんだな。
ほんとに壮馬の思考には舌を巻く。
いいよ、その賭け乗ってあげようじゃないの。
そう言うと、壮馬はさっさと走っていってしまった。
意外とシャイなんだな。壮馬って。
まだ頭は混乱状態から抜けきっていないけど、
少し落ち着いてきた。
夏の大会、楽しみにしてるよ。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!