第22話

22話
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2021/04/04 03:10
ドアは2箇所・・・

ドアに耳を近づけてみるが音はしない。
祥生
祥生
壊してみようか?
祥生が聞いてくる。
あなた

こわれるかな?どっち壊すの?
あやちゃんはどう思・・・う?

また、天井や誰もいない壁を見つめている。

あやちゃん・・・と駆け寄り
あなた

大丈夫?

と声を掛けた。

あやちゃんはこちらを見て
あや
あや
あっちのドアのが良いかも
と呟いた。

3人はお互いを見て頷いた。
祥生
祥生
よし、行こう。

1回で壊れてくれると良いんだけど
と祥生がジャンプしながら後ろに下がる。
祥生
祥生
僕がドアを壊したら2人は走ってね
もし、さっきの奴らが来たら
僕が足止めするから
2人はなんとか外に出るんだ、いいね
と祥生は私達を見つめた。
あや
あや
あなたちゃん
きっと一回で壊れるから、右に走って
あなた

えっ?、右

と私が確認するのと祥生が
祥生
祥生
行くよ!
と言うのが同時だった。


祥生がドアに体当たりする
ドアは大きな音を立てて壊れる。

あやはこっち!とあなたと手を繋いで走り出す。


ドアから出ると左は行き止まりだった、
通り過ぎた別の部屋から
なんの音だ!と声がする。

祥生も体制を整えてこっちに向かって走ってくる。


あやはまるで知っている場所かのように走り続ける。


声のした部屋から男達が出てくる、
祥生が男達に体当たりをする。


こいつら!
捕まえろ!
と数人の男達が出てくる
あなた

祥生!

と叫べば
祥生
祥生
早く行け!
と祥生の叫ぶ声、
あやちゃんの手に力が入る

祥生は男達が追いかけられないように足止めをしてくれている、殴られる音が聞こえた。


私達は視界がぼやける中、夢中で走った。

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