ドアは2箇所・・・
ドアに耳を近づけてみるが音はしない。
祥生が聞いてくる。
また、天井や誰もいない壁を見つめている。
あやちゃん・・・と駆け寄り
と声を掛けた。
あやちゃんはこちらを見て
と呟いた。
3人はお互いを見て頷いた。
と祥生がジャンプしながら後ろに下がる。
と祥生は私達を見つめた。
と私が確認するのと祥生が
と言うのが同時だった。
祥生がドアに体当たりする
ドアは大きな音を立てて壊れる。
あやはこっち!とあなたと手を繋いで走り出す。
ドアから出ると左は行き止まりだった、
通り過ぎた別の部屋から
なんの音だ!と声がする。
祥生も体制を整えてこっちに向かって走ってくる。
あやはまるで知っている場所かのように走り続ける。
声のした部屋から男達が出てくる、
祥生が男達に体当たりをする。
こいつら!
捕まえろ!
と数人の男達が出てくる
と叫べば
と祥生の叫ぶ声、
あやちゃんの手に力が入る
祥生は男達が追いかけられないように足止めをしてくれている、殴られる音が聞こえた。
私達は視界がぼやける中、夢中で走った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!