第144話

運命。
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2023/03/31 12:06










ピンポーン






















母:あなた、侑くんが来たわよ!




あなた:はーい!




鈴木:あなた様、本当にお車は要らないのですか?




あなた:はい、侑くんいるから大丈夫です!




鈴木:左様でございますか。帰りに必要であればいつでも呼んでくださいませ




母:あなた、気を付けて行ってらっしゃい




あなた:うん、行ってきます!
























あたしはあれから色んな人に謝られた

両親、学校の人達、ましてや瑠衣にまで

みんなにたくさん謝られたけど

返す言葉は侑くんの時と一緒だった

あたしは様態が直ぐに回復してリハビリをした

お医者さんにも驚かれたけど回復が早くて

なんとか新学期までに日常生活が送れるようになった

東京での事も全て知った両親が

家を兵庫へと移した

もちろん本社の移動は出来ないのでお父さんはそのまま

お母さんと鈴木さん含めた使用人の皆は

兵庫へと来てくれて今は一緒に暮らしている
























そして________今日から新学期が始まる


























あなた:侑くんおはよう!




侑:おん、おはよ




あなた:ごめんね、迎えに来てもらっちゃって…




侑:いや寧ろすまんな、朝練ないから一緒に行きたいなんて……歩けそうか?




あなた:うん、だいぶ歩けるから大丈夫だよ!




侑:そか。ちゃんと支えてやるから、ゆっくりでええからな






















侑くんは優しく微笑みながら手を握ってくれた

前のような平和な日常が

いや寧ろ前よりも______幸せな日々が戻ってきたんだ






















あなた:桜、まだ咲いてるね!




侑:おん、そうやな




あなた:綺麗……!





















あたしは立ち止まって桜の木を見上げた

散っていく桜の花びらが風に吹かれてとても綺麗だった






















侑:………綺麗やな




あなた:ね!綺麗だね!




侑:俺が言っとるのはあなたの事やで?




あなた:え?




















侑くんはそう笑いながら

あたしの髪についた花びらを取ってくれた






















侑:………また……2人で笑い合えてほんまに幸せや




あなた:!あたしもすごく幸せだよ…!




侑:いや、あなたにはまだまだ足りひんで?




あなた:え?




侑:今まで辛い思いをさせた分、その倍以上に幸せになってもらわなあかんからな




あなた:………!




侑:もちろん______俺と一緒にな





















侑くんは優しくあたしの頭を撫でてくれた

やっと________幸せになってもいいのかな?





















侑:あなた、大好きやで




あなた:…….!




侑:あなたがあの時俺に好きかって聞いてきた時決めたんよ




あなた:え?




侑:これから嫌ってほど" 好きや "って伝えたるってな




あなた:……!




侑:やから覚悟しといてな?




あなた:え……!


























驚くあたしの唇に________侑くんの唇が重なった





















もちろん辛い思いもたくさんした

死んでしまいそうだと思った時も

実際死んでしまいそうになった時もあった

だけどあたしは今此処にいる

大好きな彼の隣で笑っている

あたしはこれが" 運命 "だったと信じて

これから_________たくさん幸せになるんだ































『 大好きだよ__________。』































どうかこの幸せがいつまでも続きますように________。





























END.





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