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第7話

虎を探しています
中島 敦
中島 敦
あ、あのぉ...その、仕事というのは...?
恐る恐る敦が尋ねた。
国木田 独歩
国木田 独歩
あぁ!?
国木田が凄い形相で振り返る。
You
You
(そんなに睨まなくても...)
中島 敦
中島 敦
ひぃ!?すいません!余計なこと聞いちゃいました!?探偵社の仕事には守秘義務とかありますもんね!?
完全に敦は怯んでいる。
国木田 独歩
国木田 独歩
まぁ、今回の仕事は隠すものじゃない
やっと国木田が冷静になって此方に向き直った。
国木田 独歩
国木田 独歩
───虎探しだ
中島 敦
中島 敦
虎...?
太宰 治
太宰 治
知らんかね。今噂の人食い虎だよ。まぁ、本当に人を食ったかは知らないが、倉庫を荒らしたり、畑の作物を食ったりと好き放題さ
徐々に顔が固まっていく、敦。
太宰 治
太宰 治
最近この辺りでの目撃情報が多くてねェ。...どうした、敦君?
中島 敦
中島 敦
ぼ、僕は此れで失礼しま〜す。さ、さよなら〜
あらかさまに逃げようとする敦。
国木田 独歩
国木田 独歩
待て小僧。貴様何か知っているな!
だが、国木田に襟首を捕まれてしまう。
中島 敦
中島 敦
む、無理だ!奴に人が敵う訳ない!!!
国木田 独歩
国木田 独歩
貴様、人食い虎を知っているのか!?
中島 敦
中島 敦
彼奴は僕を狙ってる...殺されかけたんだ!この辺に出たなら逃げないと...!
敦は足をバタバタとさせるが、国木田に地面に取り押さえられてしまう。
国木田 独歩
国木田 独歩
小僧!茶漬け代は腕一本か全て話すかだな
You
You
(あ、止めないと不味い)
あなたが動き出すより先に太宰が動いていた。
太宰 治
太宰 治
まぁまぁ、国木田君。君がやると情報収集が尋問になる。社長にいつも注意されてるだろ
太宰に促され、国木田は手を緩め、敦は近場に座り、話し出す。
中島 敦
中島 敦
...うちの孤児院はあの虎にぶっ壊されたんです。畑を荒らされ、鳥小屋も壊され、それに倉庫も。死人こそ出なかったけど貧乏孤児院がそれで経ちゆかなくなって、僕は追い出された
───〖お前の居場所など、世間の何処にも在りはせん!〗
中島 敦
中島 敦
『(何故です...?僕は何も...!)───』
太宰 治
太宰 治
そりゃあ...災難だったね
国木田 独歩
国木田 独歩
それで小僧、殺されかけたというのは?
中島 敦
中島 敦
あの人食い虎、僕を追いかけるように僕の行く先々に現れるんです。この間も鶴見の辺りを歩いていた時に...
You
You
...
中島 敦
中島 敦
施設を追い出された二週間前から、何度も彼奴の影を見た。きっと僕を追って街まで降りてきたんだ!
太宰 治
太宰 治
其の虎を最後に見たのは何時だい?
中島 敦
中島 敦
鶴見の辺りで彼奴を見たのが...確か...四日前です
国木田 独歩
国木田 独歩
確かに。二週間前から虎の被害はこっちに集中しているな。其れに、四日前に鶴見の辺りで虎の目撃情報もある
国木田が手帳を確認しながら云った。
太宰 治
太宰 治
ん〜。敦君此れから暇〜?
中島 敦
中島 敦
えっ!?(何か猛烈に嫌な予感が...)
太宰 治
太宰 治
君が人食い虎に狙われているなら好都合だ
中島 敦
中島 敦
えっ!?
太宰 治
太宰 治
虎探しを手伝ってくれ給え
そう云いメモを書き始める。
中島 敦
中島 敦
嫌ですよ!
太宰 治
太宰 治
国木田君は、一度社に帰ってこのメモを社長に
先程書き上げたメモを国木田に渡す。
国木田 独歩
国木田 独歩
おい。二人だけで行くつもりか!?情報収集をして裏を取ってから───
太宰 治
太宰 治
良いから。其れに、あなたも着いて来てくれるのだろう?
You
You
...うん
太宰 治
太宰 治
心配いらないよ
中島 敦
中島 敦
僕は嫌ですからね!其れってつまり餌って事じゃないですか!?誰がそんな───
太宰 治
太宰 治
報酬出るよ?
You
You
(そんなの何処から出るの...)
現在無一文の敦。
中島 敦
中島 敦
え...報酬...?報酬って何円...?...そ、そんなものじゃ僕は釣られませんからね!!!ち、因みに参考までに聞きますが、その...報酬というのは...?
動揺しているのがバレバレである。
太宰 治
太宰 治
これくらい
中島 敦
中島 敦
ギョッ!
太宰の差し出した数字を見て、敦は再び固まった───。