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第12話

在る爆弾-其ノ弐
中島 敦
中島 敦
───太宰さん
太宰 治
太宰 治
ん?
中島 敦
中島 敦
武装探偵社の、所謂いわゆる探偵の方達は、矢っ張り皆さん···異能力者、なんですよね···?
太宰 治
太宰 治
そう。警察でも歯が立たない敵を倒す、武装集団だ
中島 敦
中島 敦
···矢っ張り僕は探偵社には入れません
敦は俯く。
太宰 治
太宰 治
君も立派な異能力者じゃないか
中島 敦
中島 敦
確かに、虎に変身するのは異能力ですが···僕は其の異能力を全く制御出来ません。

ただ無自覚に変身してしまうだけで、自分の意思で虎になる事は出来ないんです。

だから僕が入っても何の役にも立てないと思います···有難いお話ですが、すみません
太宰 治
太宰 治
···これからどうする心算つもりだい?
中島 敦
中島 敦
何とか僕にできる仕事を探してみようと思います。

そう簡単に見つかるとは、思えませんが
敦は俯きながらも、ちょっぴり笑った。
太宰 治
太宰 治
君が出来そうな仕事に心当たりがある。良ければ斡旋してあげられるが?
中島 敦
中島 敦
え···?本当ですか!?よろしくお願いします!
こうして太宰と敦は街へ歩き出した。
太宰 治
太宰 治
之から向かうのは、其の仕事を紹介してくれる、御上人さんの処だよ。

必ず君の事を気にいると思う
敦と太宰は、並んで街を歩いている。
中島 敦
中島 敦
···その仕事って?
太宰 治
太宰 治
着いてからのお楽しみ!


···ま、一寸した試験は有るかも!
中島 敦
中島 敦
え、試験!?
太宰の言葉に大きな反応を見せる敦。
太宰 治
太宰 治
敦君、字書ける?
中島 敦
中島 敦
一応、読み書きくらいは···
太宰 治
太宰 治
なら大丈夫だよ
太宰の言葉に敦はほっとする。
太宰 治
太宰 治
君なら大丈夫だ。私が保証する
中島 敦
中島 敦
助かります!
太宰 治
太宰 治
はははっ!
感謝し給え!

私に任せておけば万事、大丈夫!

···何故なら私は太宰。者の信頼と民草の崇敬を、一心に浴する男なのだから!
太宰が両手を広げて叫んでいた、その時だった。
国木田 独歩
国木田 独歩
こんな処におったか太宰!
二人···特に太宰の方に、国木田はズカズカと近寄る。
国木田 独歩
国木田 独歩
この包帯無駄遣い装置が!!!
太宰 治
太宰 治
───あぁ〜〜〜〜!!!!

国木田君、今の呼び名やるじゃないかぁ···!?
今の···一寸、傷付いた。(by太宰)
国木田 独歩
国木田 独歩
何が「者の信頼を一心に浴する男」だ!

お前が浴びてるのは、文句と呪いと苦情の電話だ!
太宰 治
太宰 治
えぇ〜、私が何時いつ苦情なんて受けたのさぁ〜
外方を向いて知らん振りをする太宰。
国木田 独歩
国木田 独歩
八月某日入電。
『お宅の社員さんが、海岸の漁業網に引っかかってるんだけど、引き取ってくんない?』

九月某日入電。
『ウチの畑に変なもんが埋まっとったんじゃが、其方の同僚さんかのぅ?』

某月某日入電。
『ウチの飲み代のツケ、ちゃんと払ってくださいね!半年分ですぅ!』
太宰 治
太宰 治
そ、そ、そ···
太宰は驚いている。
太宰 治
太宰 治
··そんな真逆!

国木田君がこんなにモノマネが上手いなんて!?!?
国木田 独歩
国木田 独歩
貴様ァ!人を愚弄するのも大概にせんかァ!
中島 敦
中島 敦
(この人に仕事の斡旋をしてもらって、本当に大丈夫なのだろうか···)
敦の、さっきの安心はいったい何処に行ったのやら。
You
You
───治、お早う
国木田が太宰の首を締めながら怒鳴っていると、何処からかあなたが現れ、太宰の外套の裾をチョイチョイと引っ張った。
太宰 治
太宰 治
···おぉ、あなたじゃあないか!お早う。今日も良く眠っていたね
漸くあなたに気付くと、国木田の手から逃れ、あなたの頭をぽんぽんと撫でる。

あなたはそんな太宰に抱きつく。
You
You
国木田さんも···お早うございます···
国木田 独歩
国木田 独歩
あぁ···あなたか。お早う
珍しくあなたが喋っているので、敦は思わずあなたをじっと見つめてしまった。
You
You
···?
あなたが首を傾げると、漸く敦はあなたの事を無意識に見つめてしまっていたのだと気付いた。