爆弾魔が国木田の手から起爆釦を取り返す。
ポチッ。
爆発まで───残り三十秒。
爆弾の一番近くにいるのは···敦だ。
国木田が敦の方へ行こうとするが!すかさず爆弾魔は国木田を食い止める。
───『爆弾に何か覆い被せれば、ある程度は、抑えられるだろうけど』
被せるものを探し、周りを見渡す敦の視線が捉えたのは、人質になっていたバイトの女の子。
敦はその子を突き飛ばし、なるべく爆弾から遠ざける。
突き飛ばされた女の子は、無事太宰に支えられ、地面への衝突を免れた。
其の時敦は、爆弾を抱え、うずくまっていた。
太宰とあなたが同時に叫ぶ。
爆弾魔に抑えられながらも、国木田も叫ぶ。
······
───表示された三十秒という時間が過ぎて間もなくしても、爆弾は爆発しなかった。
漸く敦が顔を上げると、探偵社の皆が敦を見つめていた。
敦が目撃したのは、心配そうに此方を見ている先程の爆弾魔だった。
そして何と人質になっていたはずのバイトの女の子の頭が爆弾魔(?)の顎にクリーンヒット。
目の前の有様に、めっっっちゃ動揺する敦。
奥から新たな人物が現れる。
↑ここ春野さんですね。ごめんなさい
アイコン作るのが面倒臭くなってしまいました。気が向いたら作ります。
武装探偵社、社長。
福沢諭吉···異能力〈人上人不造〉
『社長。社長は、もし此処に世界一強い異能力者が現れたら、雇いますか?』
「其の事が探偵社員なる根拠とはなり得ない」
『だから私は彼を推すんです』
こうして、河川敷で飢えていた少年、中島敦は無事、入社試験を合格することが出来たのでした。
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どうも皆さん。
今回も登場、作者の亜璃珠です。
実は···このお話で事前にドリノベで書いていたお話は終わりです。
つまりここからは、今から作っていきます。
ということで、もしかしたら今以上に亀更新になってしまうかもですが、これからも頑張って参りますので、どうぞよろしくお願いします!
ではでは!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。