おぉ、そうだ!
太宰の馬鹿を相手にして、一分も無駄にしてしまった
国木田は漸く要件を思い出した様。
探偵社に急ぐぞ!
何でぇ?
緊急事態だ。爆弾魔が人質を持って、探偵社に盾籠った
太宰の表情が段々と険しいものになる。
爆弾魔···!?
□
───処を変え、赤を基調とした煉瓦造りの探偵社が入っているビルヂング前···
あの···
何だ。探偵社はこのビルの四階だが
否、そうゆう事じゃなくて···
念の為に、階段で行こう
あのですね···!!!
静かに!!
済みません···
行くよ、敦君···!
はい···?
···
□
嫌だ···もう嫌だ···
全部お前等の所為だ···
武装探偵社が悪いんだ···!!!
四人はそこそこと入り、近くの植木の影に隠れる。
社長は何処だ···
早く社長を出せ!
でないと、爆弾で皆吹き飛んで死んじゃうよ···?
猿轡を噛まされた少女が、机に座る爆弾魔の足元に座り込んでいる。
怨恨か···面倒な性質だねぇ···
ああ
うん···
僕は何故此処に居るんだ···?
探偵社は余程、探偵社に怒り心頭らしい
役に立ちそうも無いので帰っていいですか···?
敦は一刻も早くこの場を去りたいが···
うちは色んな処から怨み買うからねぇ···
無視ですか···
生憎他三人は全く以てスルーである。
それに在れ、高性能爆薬だよ。、
犯人の云う通り在れが爆発すれば、このフロアぐらい簡単に吹き飛ぶね
そんなぁ···
爆弾に何かを被せれば、ある程度は防げるかもしれないが、此の状況じゃあねぇ。
それに女性を人質にとるとは···卑怯な
あの女の子は?
彼女はナオミちゃん。バイトの事務員さんだ
バイトさん!?それじゃあ完全にとばっちりじゃないですか···!?
(···本人は喜んでるみたいだけど。
というか、ナオミさん迫真の演技···)
どうする?
会わせてあげたら?社長に
殺そうとするに決まっているだろう···!
そんな処にむざむざと社長を出せるか!
出張中で良かった···
となると、方法はひとつ
(ああ、私やらなくて良いか···)
太宰が右手を構える。
国木田も続いて手を構えた。
(異能力を使うのか···!?)
「「───はッ···はッ、はッ!!!」」
ポン、ポン、ポン
───否、両拳だった。
勝負は太宰の勝ち、国木田の負け。
にゃははははは〜
くッ···!
ほれほれ〜、ほれ行け〜
□
───おい
国木田は爆弾魔の元へと向かった。
落ち着け少年
来るな!
社長以外に用はない!
爆弾魔は爆弾のものであろう釦を、国木田の方に見せながら構える。
(谷崎さんも迫真の演技だ···)
妙な素振りを見せたら···吹き飛ばすよ!
解った
国木田は両の手を上げて、降参の格好をとる。
知ってるぞ···あんたは国木田だ···
僕を油断させて、あの嫌味な異能力を使うつもりだろう!
そうはいかないぞ···!
机の上に四つん這いになり、両手を見える処に置け!
あ?
ひッ···ゆ、云う通りにしないと、皆道連れだぞ!
···はぁ
国木田は諦めて近くの机の上に四つん這いになった。
□
───不味いな。
探偵社に私怨を持つだけあって、社員の顔と名前を把握している。
これでは社員の私やあなたが行っても、彼をしげきするだけだ。
···説法、どうしたものか?(チラッ)
(ギクッ!
今なんか、猛烈に嫌な予感が···)
敦が太宰の方を見ると···
あーつーしーくーん
嫌です···!
未だ何も云ってないよ?
云われなくても分かります!
聞いてくれ、敦君。
社員ではなく、犯人に面が割れていないのは君だけだ。
···でも。
僕が行っても、何も出来ませんよ···!
あなた、用意して
解った
太宰に何かを云われたあなたは、こくんと頷きコソコソと後ろの方に行った。
大丈夫。
少しの間、犯人の気を逸らしてくれればいい。
後は我々がやるから···そうだなぁ、君なら、相手の意表を突く様な落伍者の演技でもして、気を引くというのはどうだろう?
はい、小道具
そこで敦はあなたから新聞の束と白い襷を渡される。
信用し給え。
この程度の揉め事、我々探偵社にとっては朝飯前だよ、敦君?
はぁ···
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。