ピピピピ
「 ん…… ふぁあ」
近くから鳴り響く7時を知らせるアラームが鳴る
まだ寝足りない……と思いながら一欠伸して。
ふと目覚ましが鳴った方へ顔を向けると
青年の顔がアップになっていた
「 うおぁ !? 」
驚くと同時に起き上がろうとした時
「 いってぇ!!!!!! 」
急な腰の痛みに声を上げる
『 ぅん……? どしたの…… 』
ムクリと隣で起き上がる青年は何故か裸だった
「 な、なんでお前裸なんだよ……。腰も痛いし………………え……?」
そう連想すると、何故そうなのか1つ思い浮かんだ
『 え……忘れちゃったの…?? ……まぁ仕方ないか……あーーんなに可愛くなってたの忘れたくもなっちゃうよねぇ……』
「 は、はぁ?? な、何言ってんだよ、、」
戸惑いを隠せず、頭が混乱し目が泳ぐ
『 ふふっ、なんでもないよォ、あんな可愛いきみの姿、僕だけが知っていれば十分だからさ……ね?』
そう言って彼は頬にキスをした
「 なッッ!! 」
きっと今の俺は耳まで真っ赤だろう
キスされた頬を手で抑えながら、顔を赤らめていた
『 君はどこまでもかわいいねぇ……そういうとこ大好きだよ 』
柔らかな軽い笑みで真っ直ぐにそう言われまた顔が熱くなる
「 〜〜〜!! 」
何も抵抗できずに頬を赤らめるまま目を逸らした
『 ねぇ、今日はお休みだからさ、、、お出かけしようよ』
なんて俺の心配なんか無用のように述べてはまた微笑む
「 は、はぁ?! お、お前が昨日の夜何したか知らねぇがこっちは腰痛めてんだ!!! 」
『 えーー、ぶーぶー』
***
そして結局彼のおねだりに負け、腰を痛めたまま外出したのだ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!