ザ,ザ,ザ,
人がよく通る町並みを歩く
最近できた、新しい店に行こうと思う
噂によると、すごく美味しいらしい
……スイーツ大好きの私からするとすごく気になる
私、けっこう目は良いほうだと思うけど
私は無惨から血を多くもらっている
だから、色んな血鬼術が使えるようになった
まあ、それを使えるようになったのはあの人のおかげだけど
道を真っ直ぐに進むと女性がたくさんたち混む店があった
うわあ、混んでる
仕方ない、少しすいてからにしようかな
夕方になったら、少しは客も減るでしょ
ドンッ💥
……いった
いや、痛くないわ
モブ男1「おうおう、なんだぁ、ねえちゃん」
モブ男2「着物が汚れたじゃねえかあ」
モブ男2「慰謝料、および着物代」
モブ男1「もちろん、払ってくれるよなあ?」
モブ男1「はあ?なにいってんの?」
モブ男2「人の着物汚してんだぞ?」
ザワザワ……
「おい、あのねえちゃん大丈夫か?」
「カツアゲされてるよ……」
「助けに行くか?」
「やあねえ、物騒で」
「可哀想にねえ」
……はあ
実を言うとこんなやつらどーでもいい
モブ男2「おい!きいてんのか?」
ザワザワ……
モブ男1「な、なんだと?!」
モブ男2「痛い目見してやらぁ!」
モブ男1「この……メス豚が!!」
え、おっそ
なんかキレて向かってくるけど
全然早くないし
ヒュ
ドサドサ
「……え?!」
「いま、何があったんだ?」
「見えなかった!」
普通に手刀で頸を叩いただけですけど
そしたら勝手に気絶した
ザワザワ
なんか集まってきてる
警「おーい、待ちなさい!」
警「何があったんだー!」
あ、警官だ
めんどー
逃げた方がいいかな……
タタタタタ
警「あ!!ちょっと!」
警「きみ!!」
うまくまけたか
さーてと、ぶらぶらしよっかな
うん。ひま
ひますぎる
ねえ
はやく三色団子食べたい
うーん
あ、そうだ
実はさっきから誰かがついてきてるんだよね
ストーカーかも
え、きも
自分でいって気持ち悪くなった
いや、もしかしたら童磨にぃかも
……さすがにないか
いま、日が出てるし
シーーーーン
ガサガサ
ザ,ザ,ザ,
誰かがあるいてくる
影から姿を表したその人は
私の、どタイプのイケメンでした
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。