第16話

#ジュウゴ
1,841
2020/07/21 13:24
嵐という台風の目は突然やってくるものだった


授業返し前のHRで先生が定番の言葉を吐き捨てる
先生
それじゃあ転校生を紹介するぞー
野原あなた
ドアが開き、1人の男子生徒が教室内に入ってくる


先生は彼の名前を黒板に書いた





明石あかいし直緒なお





それが彼の名前のようだった
明石直緒
どうも、明石直緒です。
よろしくお願いしますニカッ
そう言ってニカッと笑い


口から八重歯がそっと覗いた


笑顔が素敵な感じの人だな


と思いつつも私は


何も言わずにただただ空を仰ぐ


どうせ今日さとみ先輩から


お昼休みお呼び出しがあり


そこまで体力を温存しておく必要がある


転校生まできを使えないのだった
先生
って言うことで、席替えすんぞ〜
野原あなた



〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・


席替えの結果


私は窓側の後ろから2番目


隣の席はころん


後ろの唯一の一人席は転校生の明石直緒となった


…嫌な予感がする←
先生
って言うことで、青葉と野原、昼休み校内案内をたのんだ〜
野原あなた
…はい((((ボソッ
青葉ころん
はーい(棒)
先生
返事が小さいぞー
野原あなた
はい。ニコッ(殺意)
青葉ころん
はーい(棒)
明石直緒
今日ほど担任が嫌いになった日はないニコッ


私はさとみ先輩に昼休みごめんなさいという


連絡を入れておきそのまま長い長い一日が始まった


るぅとに会いたいが、るぅとは別の学校


…ほかの女に垂らされてたらどうしよう


という、ネガティブ思考がぐるぐると回った
野原あなた
…(早くるぅとに会いたい)

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