【鬱先生said】
遠くの方でトントンを無事に見つけ、楽しそうに話す仲間の姿が見える。
日も傾いて陽炎が瓦礫でボコボコになりながら伸びている。
コネシマとひとらんらん、ショッピ君、チーノ、オスマンが研究員の残党は居ないかと探しに行っている中、
俺達はだた丁度いい高さの瓦礫に座り、戦争と言うのには小規模だが、戦争の跡を眺めていた。
百歩譲って村とか町はいいだろう、国だぁ?一人で?この施設で知り合った仲やけどほざいてるな、
………同士ねぇ、他は知らんけど、少なくとも俺は違うかなぁ、少なくともな、
記憶がフッと過ぎった瞬間、背後から聞き慣れた声が聞こえた。気配も何も感じなかったのでビクゥ‼︎ってなってもうた。
振り返るとそこには思った通り金髪で透き通るような空色の瞳の持ち主である
コネシマがエーミールに作って貰ったであろう剣を片手に持ち、呆れた顔でこちらを見ていた。
自分でも分かるほど早口言葉になっている。
グルッペンはいきなり大人びたオーラをだしながら言ってきた。コネシマはこちらを見ないその目に威圧されたのか、
パッと俺を掴んだ手を離し、何も言わずに従った。
その光景を見てるや否や、ロボロから収集の声がかかった。
その声がみんなに届いて5分ほど経って全員集合した。
グルッペンがこの場にいる全員に責める様に問う
コイツら最初から着いていく癖にw
それっぽい空気作りやがって、
ああ、それ俺も思った。(嘘)
まぁ、すごい。別荘なんて、一体この人はどんな身分やったんやろ?
そのままロボロと他数人は食料や衣料を取りに行った。
意思は締結されたが、後はどうするか、先ずは研究所をやった事とか、なんとかしないと....
大きくシッマに向かって頷いたチーノは地面に何かまた書き始めた。
舌?
チーノはとにかく字と目で訴えていた。
ん?喋った!
まさかチーノが無口だったのって......
いきなり雰囲気が変わる。
その変化に息を飲む。
続く
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!