勝ち確だ.............後はこのナイフで首を跳ねるだけ、俺が言えたことじゃないけど、能力使いはもうちょっと自分自身の能力を向上させた方がいいんじゃないのか?ここの国の奴らとか、
!?
強者の余裕ってやつか?........
何故だろう、向こうは確かに盲目状態のはずなのに、俺の目をじっと笑いながら見ている。
黙ってくれませんかね?
めいっぱいに腕を振る。しっかり首を横切るように。だが、その刃先がグルッペンにあたった瞬間、俺は弾き飛ばされ、ぱっとナイフを見るとズタズタになっていた。
くっそ、舐めたまねしやがって.....
再度振る。だがまた弾き返されてしまった。
意味が分からない。挙動も不自然で、おかしい。
なんで敵である俺の失敗をなんで残念がるんだよ
俺の計画は完璧だったはずだ.........
司令塔との接触、混乱、弱体化、錯乱、ドールの監視、全部いつも以上に力を入れたのに......
最後の最後でつまずいた、
あーあ、ゲームオーバーだ
いきなり何を言ってるんだよ?
自分の事を殺そうとしたやつに、そんな事言うか?普通
え〜、なんで知ってんですか〜
交渉か..........なかなか慣れないことではあるが言いたい事は何となくわかるし、殺戮者としての俺からの解放ということに関しては、美味しい話ではある。だが、散々俺の事を使って来たやつの事を裏切ることになる。どっちにしろ殺される........
真面目な話をしたつもりが、何が面白かったのか、グルッペンは軽快に笑う。
気持ち悪い程に自身の満ち溢れた目をこちらへ向けてくる。確かにwrwrd国は戦争に関しては異常なまでに強いとは聞いたが、飛んだ自信家だな。
面白そうじゃん
続く
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!