【チーノ目線】
ロボロさんから、無事だと言う報告、そして収集の指示が出された。なので俺たちは、その指示に従って基地の屋上へとやって来た。
明らかに彼らの様子が研究所にいた頃と全然違う。コレが本当の彼らなのか、わざと明るく振舞っているのかはわからないが、確かにこの2日で変わっている。
ピコン☆
謎の声と共に現れたのは、赤いマフラーと青のニット帽に身を包んだらっだぁと名乗る青年と、
個性的な服を着た4人だった
いやー、コネシマさんが牙むくのもシャーないやろ…
いきなりこんな、初対面で、よくわからん人に警戒心を持たないのが逆におかしいやろ......
そうやぞ!今自分らの立場も分かっとらんのに!
情報整理しないと、もっと混乱する!
国の総統?同士?仲良くしたい?
一見穏やかに見えるが、裏の顔が見えへん....
!?
いきなり赤いマフラーを纏った彼の首にいきなり剣が何処からともなく現れ、当てられる。
その剣の持ち主は、トントンさんだった。
ようやく全員揃った。
ゲーム的には、イベントが始まる雰囲気やけど、どうなんやろ…
でもなんでそんな先を進んでる国のトップがこんな所に来たんや?
なんやろ、このらっだぁって人、そんなに危険じゃない気がする。
グルッペンさんの圧に押されてる感じやし....
貼り付けているような笑顔、言葉、見ていて少し面白い
ようやく俺が聞きたかった能力の話や!
緑色さんの能力の紹介とともにコネシマさんが反応する。
そして聞く内容が、シャケ……………
ナイスツッコミやでショッピ君!
というかたったの一言で話が脱線するってすご過ぎやろ。
そういえば、俺たち国に反乱起こしてる最中でしたわ!
そしてらっだぁさん達は、そっと、後ろへ下がっていった。
オスマンさんが一つ息を吸い吐くと同時に目を開く。
その美しさと内に秘めていた力を感じて鳥肌が立つ。
自然も反応しているのか、オスマンさんを中心にして風が起きている様に感じた。
今にも能力を使おうとするオスマンさんに割り込む様にコンタミさんが口を開く。
そんな話のさなか、トントンさんがグルッペンさんにこっそり耳打ちをしていた。
流石トントンさん、人は先ず疑ってなんぼですからね。
でもトントンさんが能力を使ってなんも無かったって事は、
信頼もしてええ人達なんやな。多分....
グルッペンさんは意見に躊躇うことなく了承し、オスマンさんは大きく頷いた。
すると俺たちに背を向け、コンタミさんと手を繋ぎ、空を見上げた。
感覚で理解する。今この国が力で包まれていると、
口に出すのはキモイと思ったが、
確かに綺麗だった。
俺達はずっと、何もせずに2人の姿を眺めていた。
続く。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。