撮影当日、俺らはスタッフさんの説明を聞いてた。
スタッフ/チーフ
「今回グラフィックアーティストのSognOさんが全てYouTube用に編集から全て行って行きます」
そこにすぐ反応したのは神ちゃんやった。
俺の方をチラッと見てまた説明を聞いた。
スタッフ/チーフ
「SognOさんは?」
スタッフ
「機材とか確認してもらってます」
スタッフ/チーフ
「何でお前らがやらないんだ!」
スタッフ
「すみません!」
いや、あなたの性格上こだわりも強いからやらせないんや
チーフのスタッフさんはきっとそこそこ有名な人にやらせたらいけないって思ったんやろ
俺らは挨拶しに撮影場所に行くと的確な指示を出すあなたが。
丁寧に頭を下げるあなたは俺から見て誇りだった。
顔色も平気。
チラッと見て俺とあなたは頷いた。
焦ってる俺に後ろから神ちゃんが一言
ほらな…
こうなるのわかってた。
スタッフ
「何か手伝うことありますか?」
スタッフ
「わかりました」
個人の撮影は着々と進み俺の番
メイクを直してもらいあなたの元へ
俺はあなたの注文を一回で決めた。
スタッフ
「では他のメンバー呼んできますので重岡さんとSognOさんは少々お待ち下さい」
あなたはメンバー来るまでの間にほとんどの編集を終えた。
幸乃がいなくなった後俺は声をかけた。
照れてるのを隠そうとしたらメンバーが戻ってきた。
グループでの撮影は
珍しく何度も何度も撮り直した。
それでもあなたはオッケーを言わず。
見かねたスタッフが行こうとしたところチーフに止められてた。
スタッフ/チーフ
「SognOさんどうしました?」
スタッフ/チーフ
「わ、わかりました!」
休憩を言われ、俺らは呆然とした。
そんな言葉が行き交っている。
あなたは俺らの方を見てる。
小さい声で幸乃が声かけたのがわかった。
ざっくりと編集したものを眺め、
スタッフ/チーフ
「衣装に変化つけます?」
衣装担当者
「いーや?」
衣装担当者
「かしこまりー」
あなたはスッキリした顔でこっちに来た。
それぞれがスーツを着崩して再度撮影開始。
着崩したままグループで撮影。
あなたはうんうんと頷いている。
あっという間に編集が終わり、俺らに見せてくれた。
俺らは控室に戻って着替えに出て行く時
ガタッ!
と鈍い音が聞こえた。
他のスタッフさんや幸乃は片付けに精一杯。
俺が駆けつけて支えたらニコッと笑った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。