陽葵とミッシェルがこの世界に来てもうすぐ1年たとうとしている。
今日は2月14日木曜日 バレンタインデー
晴人,柚羽の2人は学校に行こうとしていた。
そう、今日は空に黒い雲が覆っていた。
2人は走って学校に向かった。
しかし、その途中………
「ゴロゴロ……」
さらに足を速めた2人だが学校に着く前に降ってきてしまった。
傘を出す前に2人は大量の雨に濡れてしまった。
何かに気がついた柚羽は落ち着いた、いや無の感情のような声で晴人の名前を呼んだ。
そして、2人の目に入ってきたものは………
黒い渦………時空の扉だった。
2人は逆方向に走り出そうとした。
が、足が出なかった………
そう、時空の扉に吸い込まれていたのだ
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そう、目の前にいたのは“晴人”だった。
そう言って、柚羽は晴人に抱きついた。
過去晴人の答えを聞いた途端、柚羽の顔から血の気が引いた。
一方、晴人の方はと言うと……
“過去柚羽”登場
晴人と過去柚羽は理解が早かった。
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柚羽と過去晴人は町を散策することになった。
ゆず(中学時代の喧嘩……なんかあったような……)
ゆず(本当はすぐに抜かれちゃうんだけどな……)
一方、晴人はというと………
こちらも同じような話をしていた。
晴人がふと右を見ると、ケーキ屋さんに
「Happy Valentine Day」と書かれた貼り紙が貼ってあった。
そう言ってスマホを取り出し、電話してみると……
「プルプルプル……」
「……もしもし?」
「晴人!この時代でもスマホ使えるんだ!」
「あ、私は大丈夫だよ!晴人は?」
「え、私も過去の晴人といる!」
「今ねぇ、うちの近くのカフェの前。ほら、去年ぐらいまであって潰れた……」
「了解!じゃあ、また後で~」
「ブツッ………」
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4人で和気藹々喋っていると突然雷鳴が轟き、目の前に黒い渦ができた。
そう言って、2人は吸い込まれていった。
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2人は家に向かって歩き出した。
「ガチャ……」
「……………」
2人が諦めかけた時……
後ろから陽葵が抱きついてきたのだ。
そして……
いつも通りの陽葵とミッシェルを見て、2人は腰を抜かした。
夜ご飯中、2人は今日あったことをミッシェルに話した。
2人は柚羽の腕の中で眠っている陽葵を見つめた……
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風呂上がり………
晴人がベランダに行くと、柚羽がいた
そう言って、2人は寄り添ってブランケットに包まれていた。
そう言って柚羽は綺麗にラッピングされた箱を晴人に渡した。
今日、学校があったことを忘れて楽しく話す2人であった。
そして、次の日
2人は先生に無断欠席理由を聞かれて「連絡する暇もないほどの腹痛に襲われた」「夜ご飯の魚介類が当たったんだ」と言ったそう。
バレンタインの日いなかったモテ男晴人の机にはチョコの山ができており、晴人と柚羽が休みと知った瑚春恋は「2人で旅行に行ったんだ!」「愛の逃避行だ!」と言い暴れまくったそうだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。