22:28
あと少しで “23:00”
今日は1日があっという間だった
何があったかもよく覚えていない
そのくらい私は楽しみだった
君に会えるかもしれないということが
待ちきれなくなって少し早めに家を飛び出す
公園が見えてきた
いるかな、、、?
自分自身への独り言
この問いはほぼ確信だった
しかし
今の時刻は22:59
この時間になってもいないってことは今日は来ない、のかな……
なんでだろう
すっごくショック
私がベンチでうずくまっていると
顔を上げるとそこには《君》がいた
いやいや、めっちゃ見てくるんですけど
それに顔が近いっ//
知り合いでもない人にこれはダメでしょ…
私の脳内でお喋りが始まった瞬間
そーだ、
私、変な人なんだった
せっかく会えて話しかけられたのに……
昨日の自分を殴ってやりたいよ(ꐦ ´͈ ᗨ `͈ )
あなたのことを見ていたことがバレて恥ずかしくなって逃げました
なんて言えるわけないでしょ!?
(ヾノ・∀・`)ムリムリ ゼッタイ
私が黙ってしまったことをどう思ったのか、また声をかけてくれる君
今度は君が黙ってしまう
だから私は急かさないように、でも君が話を続けやすいように、言った
って私、なにそんな熱くなってんだろ…逆に恥ずかしいって、、、!!
…まさかそんな風に思ってくれていたなんて
嬉しすぎて声が出ない
ううん、
私たちの想いが、関係が、今
動き出す
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。