あなたサイド
失う位なら
聞かない方がいい
見ない方がいい
大我君の時みたいに
なりたくない。
当たり前だけど、
それ以来
北斗はまた、私を避け始めた
・・・・・・・
一目見てわかる。
あれ、絶対なんかあったな。
どーせ、北斗。
最近は仲良くまた、話してたのに。
はい。はい。
俺の出番ですか。
樹サイド
いつもなら
すぐに話をしてくるのに。
明らかに元気がない。
何かあったのも、きっと
間違いじゃない。
無理に聞きたい訳じゃねーけど
気にはなる。
・・・・・
昼休み…
・・・・・
樹サイド
ムカつく。何にって北斗だよ。
あなたにあんな顔させて。
無理矢理、笑っててさ
好きな女に
あんな事させねーだろ
普通は。
北斗の方に歩いて
北斗の手を引っ張って
中庭に連れて行く
北斗はスタスタと歩いて
行ってしまった
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。