第43話

真実が虚言か
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2020/12/11 10:06
男は私の前に立つと、
黒ずくめ男
私のボスから、あなたを連れてきて欲しいと言われててね
ゆー
ゆー
何故ですか
黒ずくめ男
それは…言うことはできない。
ゆー
ゆー
じゃあ無理です。戻ります。
黒ずくめ男
まてまて。これを伝えたいんだ。
なんだろう…
黒ずくめ男
お前はいずれ史上最悪の、そして最高の悪の魔法使いになるだろう。
え…?
ゆー
ゆー
え?
黒ずくめ男
ふふふふ…いつか仲間さえも殺すだろう…
ゆー
ゆー
は…?
顔を上げると、さっきよりも男が近付いていた。

黒ずくめ男
お前は、、とても強力な魔力を持っている…
一言一言行くたびに近づいて来る…怖い…


黒ずくめ男
いい子だから、私たちと一緒に来てくれるかい?
気がつくと、私は男に壁に追い詰められていた。

(壁ドン状態) 


命の危機を感じる。


男の手を見ると、丁度杖を取り出しているところだった。
オッパ達の方を見ても、ここは物陰なため見えない。


黒ずくめ男
私の言葉を信じたのが悪い。
そういうと、男は私の首に杖を突きつけて、口を開きかけた。


杖が触れた途端、私の体の奥底に眠っていた何かがざわめき出した。


目が少し痛いけど、頭はとても冴えていた。



男は私の目を見て息を呑み、慌てて杖を離した。

ゆー
ゆー
やめて
私の声とは思えないほどしっかりとした、低くて周りを威圧するような声が出た。

男は一瞬慌てたように見えたが、再び杖を構えて口を開いた。

私は自分の杖を出して、男に向けると、習ったこともない、聞いたこともない呪文を口から放った。

杖からは赤っぽい光がまっすぐと出てきて、男の杖の先に結びついた。

私の腕は震えていたが、安定していた。

私の腕は男の杖を押し出すような動きをした。


すると、男の杖はみるみるうちに、先っぽから割れていった。
黒ずくめ男
あ"あ"
男は地面に崩れ落ちた、と思うとぽんっと音を立てて消えていった。

頭がガンガンしているけど、冴えていた。


目も痛いけど視界がぼやけるとか言うのはない。


でも、体に力が入らなかった。
私は地面にぺたっと崩れ落ちるように座ると、ハイハイしながら物陰から出た。
スンミン
スンミン
あなた!!!!!
オッパ達が走ってきた。
リノ
リノ
どうしたの?!なんかされたってあの男は?!
ハン
ハン
大丈夫?
ピリクス
ピリクス
男がいない…
アイエン
アイエン
消えた?
ゆー
ゆー
う、うん、消えた…
ヒョンジン
ヒョンジン
たてる?
私は首を横に振った。


足に力が入らない。
ヒョンジン
ヒョンジン
よいしょ
私は気がつくとオッパにおんぶされていた。
チャン
チャン
…僕の方が肩広いから安定してると思うけど…ぶつぶつ
ピリクス
ピリクス
と、とりあえずJYP本社近くだし行こう
チャンビン
チャンビン
そうだね
私達はJYP本社へと向かった。



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