扉を勢いよく開けたのは、私と同い年くらいの、可愛い女の子だった。
気がつけば、そんなこと言っていた私。
その言葉を聞くと、女の子は顔をぱあっと明るくして、
と言って、トコトコ入ってくると、私の前の座席に座り、はにかみながらも微笑んできた。
私も、頑張ってニコッとすると、ほおを赤らめて
と言ってきた。
私はとても嬉しくて、思わず
と言ってしまった
なんか、スジンちゃんといると落ち着く気がする。
確かに、窓の外は明るく、朝とはだいぶ景色が違くなっていた。
あ、大丈夫だよって
スジンが見せてきたのは、可愛らしいラッピングをされたサンドウィッチだった。
あまりにも嬉しそうに友達のことを言っていたから、思わず聞いてしまった。
すると、少し顔を曇らせ、
と言った。
すると、いきなり抱きついてきた。
うわこりゃひどいわ…
いきなり抱きついていたスジンが顔を上げ、私の目を真っ直ぐに見つめてきた。
スジンの目は深い綺麗な暗めの茶色で、地味な色のはずなのに、吸い込まれそうなほど綺麗だった。
切り替えの速さね()
私も、朝駅の売店で買った菓子パンを開けた。
私たちは、食べながらたくさん話をして、楽しい時間を過ごした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。