第27話

チング
1,018
2020/11/21 20:49
スジン
スジン
やっと空いてた〜〜!…あ
ゆー
ゆー
えっと…
扉を勢いよく開けたのは、私と同い年くらいの、可愛い女の子だった。


スジン
スジン
あ、ごごごごごめんなさい!!人がいるとは思ってなくて…!違うところ行きますn
ゆー
ゆー
大丈夫ですよ、ここでも
気がつけば、そんなこと言っていた私。

その言葉を聞くと、女の子は顔をぱあっと明るくして、
スジン
スジン
ほんとに!?ありがとうございます!
と言って、トコトコ入ってくると、私の前の座席に座り、はにかみながらも微笑んできた。

私も、頑張ってニコッとすると、ほおを赤らめて
スジン
スジン
あの、友達になりませんか…?
と言ってきた。

私はとても嬉しくて、思わず
ゆー
ゆー
え!いいの?
と言ってしまった
スジン
スジン
うん!もちろん!
ゆー
ゆー
ありがとう、私の名前は、ド あなた
スジン
スジン
あなたちゃんね、可愛い、、!私は、ソ スジン、よろしくね〜
ゆー
ゆー
うん、よろしく
スジン
スジン
あはは、なんかクールだね!
スジン
スジン
私、クールな性格に憧れてるんだぁ
ゆー
ゆー
わ、私クールなのかな?
スジン
スジン
うん、そうだよ〜
なんか、スジンちゃんといると落ち着く気がする。
スジン
スジン
あ、何年生?何歳?
ゆー
ゆー
13歳。今まで孤児院にいたから、何年生かは…分からない
スジン
スジン
そうなの!?じゃあ、編入なんだね〜。私も去年編入してきたんだ。そして、私も13歳!同い年だし、呼び捨てでいいよね…?
ゆー
ゆー
うん、もちろん
スジン
スジン
私はね、今年で三年生。学年は、年の一の位の数字が学年だから、私たちは三年生だね。
ゆー
ゆー
なるほどね
スジン
スジン
あ、なんか食べる?そろそろお昼みたい

確かに、窓の外は明るく、朝とはだいぶ景色が違くなっていた。
ゆー
ゆー
そうだね
スジン
スジン
見てみて!これ、私のままが…あ!ごめん!!
あ、大丈夫だよって
ゆー
ゆー
親のこととか気にしなくて大丈夫。覚えてないし。ね?
スジン
スジン
う、うん…これね、ま、ママが作ってくれたんだ!
スジンが見せてきたのは、可愛らしいラッピングをされたサンドウィッチだった。
ゆー
ゆー
可愛い〜
スジン
スジン
ほんと?ママに言っとくね、友達ができたって!そして褒めてたよって!
ゆー
ゆー
…友達、いないの?
あまりにも嬉しそうに友達のことを言っていたから、思わず聞いてしまった。
すると、少し顔を曇らせ、
スジン
スジン
まあ、ね。いない、かな。
と言った。
ゆー
ゆー
どうして…?話なら、きくよ
すると、いきなり抱きついてきた。
スジン
スジン
も〜〜!あって間もないのに!こんな優しい友達ができたなんて!
ゆー
ゆー
よ、よしよし…?
スジン
スジン
あのね、私、たまになんだけど、相手の体に触れるとその人が考えていることがわかる時があるの。それで、周りのみんなからきもがられて…


うわこりゃひどいわ…
ゆー
ゆー
そっか。辛いね。でもさ。そんな人達のことはほっときなよ。その…能力?はスジンの個性でしょ?みんなとが持ってないものを持ってるんだから、良いことだよ。それに。私がいるし。
スジン
スジン
わああああ、あなた。
いきなり抱きついていたスジンが顔を上げ、私の目を真っ直ぐに見つめてきた。


スジンの目は深い綺麗な暗めの茶色で、地味な色のはずなのに、吸い込まれそうなほど綺麗だった。


スジン
スジン
あなた、好き
ゆー
ゆー
え、ど、どうも…?
スジン
スジン
も〜〜!さ、早くお昼食べよ!
ゆー
ゆー
あ、うん
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私も、朝駅の売店で買った菓子パンを開けた。




私たちは、食べながらたくさん話をして、楽しい時間を過ごした。






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