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第6話

第6話 始まりは未来から6
ピンポーンとチャイムが鳴って、続いてほたるのスマートフォンが揺れた。
ほたる
ほたる
あっ、レイジからだ
ほたる
ほたる
もしもーし
レイジ
レイジ
もぉ〜、ほたる練習すっぽかして帰っちゃうなんてひどいよ。シキミと一緒にバッグ届けにきたよ
ナイン
ナイン
(仲が良いんだな)
スピーカーにしなくても、レイジの甲高い声は少し離れた位置に座るナインの耳にも届いていた。
ほたる
ほたる
今、下降りるね
ナイン
ナイン
きみ、立てるのかい?あんまり無茶をするもんじゃないよ
ほたる
ほたる
大丈夫!だって、急に山田さんが出ていったら、レイジ達びっくりしちゃうでしょ
ナイン
ナイン
そりゃ、そうだけど
ほたる
ほたる
ほら、どいたどいた!
ほたるはベッドから立ち上がると、ピョンッと1回飛び跳ねて見せ、階段を下りていった。
ほたる
ほたる
おまたせ!わざわざバッグ持ってきてくれてありがとうね
階下から、ほたるらの話し声が聞こえる。友達とたわいもない会話をしたのはいつだったか。ふと、ナインは思い返してみた。あの人がエリートの先輩よ。自分ではない誰かと誰かが話している会話が耳に入る。そんな経験ならしょちゅうある。もっと君と話がしたい。そんなふうに言われたのはいつが最後だろう。
シキミ
シキミ
おまえ、俺たちの許可なく勝手に帰るなよな。心配するだろ
ほたる
ほたる
ごめ〜ん。女の子の日で……
シキミ
シキミ
は?レディースデイ?映画でも観に行ってたのかよ
レイジ
レイジ
シキミ、違うよ〜。まったくもう、鈍いんだから
シキミ
シキミ
ああ?俺のどこが鈍いって?
レイジ
レイジ
ほたる、男子ばっかで言いづらいことも多いだろうけど、もっと僕達のことも頼ってほしいな
シキミ
シキミ
レイジの言う通りだ。映画に行きたいんだったら俺達も誘えよな
ほたる
ほたる
あはは!2人ともありがとう
ほたる
ほたる
ところでコタローは?
レイジ
レイジ
『俺は勉強があるから』って、さっさと帰っちゃったよ〜ん
シキミ
シキミ
あいつのことなんてほっとけ。いつものことだ
ほたる
ほたる
コタローらしいね
シキミ
シキミ
じゃあ、またな。あんまり無理すんじゃねぇぞ
レイジ
レイジ
さびしくなったら、僕のおうちにおいでね。僕のお姉ちゃん達ともてなしてあげるからさ
ほたる
ほたる
うん、ありがとう。また明日ね
ダンス部の2人が帰りほたるは部屋に戻ってきたが、やっぱりどこか顔色が悪い。両親が帰らないなら誰かのつきそいが必要だろう。だがしかし、男の自分がいたらまずいだろう。ナインは頭を悩ませた。
ナイン
ナイン
(こういう時に、友達の多い人だったらなんて言うんだろう)
初めて、解けない難問にぶち当たった気がした。

手持ち無沙汰な気分をしずめようと、無造作に置かれている本を本棚の空いているスペースへ差しこんでいく。タイトル順でも、作者名順でもいい。こうやって秩序が保たれている状態は落ち着く。
ほたる
ほたる
ねぇねぇ、山田さん。今日、うちに泊まっていかない?
ナイン
ナイン
はっ?
驚きのあまり、ナインは持っていた本を床にぶちまけてしまった。

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平七羽
平七羽
こんにちは!平七羽(たいらいろは)です。ファンタジーとイケメンをこよなく愛しています。疲れちゃう毎日ですが、少しでも楽しくなるように。そんな小説を書いていきたいと思います╰(*´︶`*)╯💠twitter→@taira_iroha💎(アイコンは「宝ひかるは石の国」表紙でおなじみのkaoliniteさん@okayuatsuiから🎶)
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