ユンギside
あなたの顔を見て
大体過去になんかあるって事は分かった
でも、俺と同じのにおいがするな
そう思っていると
『あいつの親は俺みたいなもんなんだ』
そーやって話し始めた
『あいつには親がいない』
『詳しい内容はあいつがお前たちに心を開いたら言えるが』
『ただ、ひとつ言えることは』
『あいつは自我を忘れたら』
『俺しか止めることが出来ない』
『今の時点ではな?』
『まぁ、いつかはお前たちでも止められるようになるだろう』
『そこらへんはよろしくな』
そー言った目は
親が子に向ける
愛おしそうな目だった_
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!