第4話

#3
166
2019/01/10 14:32
てて
てて
おい!おい!あなた!!!!
じみん
じみん
だ、だれか救急車を!お願いします!!!
誰かが救急車をよんでくれた。
てて
てて
おい!あなた!起きろよ、!
何で血なんか流してんだよ。なぁ!
じみん
じみん
やめろ、てひょん!落ち着け!
あなたは頭から血を流していた。




自分が助けていられれば...




二人はそんな気持ちだった。




俺が、助けられなかった。
てて
てて
おい、救急車は?早くしろよ...

あなたが、あなたが...!
ピーポーピーポー


救急車がやっときた。


二人は一緒に救急車にのり、病院まであなたの両手を握っていた。


病院についた。
じみん
じみん
あなた、しっかりしろ!
てて
てて
あなた大丈夫だから!
先生に、ここで待っていろと言われた。



手術中というランプが光った。
てて
てて
お、俺が横にいれば。
じみん
じみん
俺も後ろにいるんじゃなかった...
てて
てて
あなた...お願いだよ...

助かってよ...
あなたの両親が駆けつけた。



僕らの顔を見て、事態の深刻さが理解できたようだった。
あなたは?

てて、じみん、あなたは?
おい、落ち着け、大丈夫だ、信じなきゃ。
何十分も沈黙が続いた。



あなたのお母さんは泣いていた。



僕たちはどうにもできなくて、



ただ黙っていた。
ランプの光が消え、先生が出てきた。
先生、あなたは、あなたは無事ですよね!?
先生
一命はとりとめました。


目を覚ますのを、待ってください。
僕らは、フラフラと腰を下ろした。









一安心していたが、














あなたの記憶がなくなってしまうことを












僕らはまだ、











知らなかった。





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