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第7話

想いと出会い (こんてぃにゅー)
_空羽中学校入学式 8:20 通学路_[莉海]

怖かった…
男子生徒が絡まれていたから頭で考えるより先に体が動いていた。だけど武術をたしなんでいるわけでもない。ただ自分がやられた方が私の精神的ダメージが少ないと思った。
だけど。だけど実際に不良に殴られそうになるとき鼓動が自分でもうるさいと感じるくらい高鳴っているのがわかった。
男子生徒に心配をかけさせまいと必死に冷静さを保っていたつもりだった。だけど自分の感情にも嘘がつけなくて体が震え出していた。
“助けて”なんてかっこつかない。自分が助けに入ったのに…だけど怖かったんだ
その時に視界に入ってきたのは鮮やかすぎて目を細めるくらい綺麗な髪色をした青年だった。
『誰』『助かった』『怖い』『逃げて』『行かないで』『来ちゃダメ』『助けて』
色んな感情が私の頭のなかを駆け巡ってしまってパンクしそうだった。声もでなかった…
だけど彼が不良に殴られそうになって、
「だめ。私の前で誰かが傷つくのは…だめ。」
口にはでなかったが私のなかで誰かが叫んだ
そして私は思い切り地面を蹴りあげて不良と青年の間に滑り込んだ。自分でも見たことない酷い顔をしていたと思う。抱えたことのない恐怖と安堵感からの光のようなものを詰め込んだようだった。
けど気づいて瞬間には頬に思いっきりパンチをくらっている青年と自分が突き飛ばされている事実だけが残っていた。
あ…
血の気が引いていく気配がした。空気も吸いたくない位だった。





私が絶望するよりも速く青年は不良を蹴散らし終わっていた。

気づかないうちに自分の頬が赤くなっていた。さっきまで恐怖で支配され、速すぎた鼓動はさっきのより優しく高鳴っていた。
良かった。

ぼんやりしていた意識がはっきりとしてくる…助けてくれた青年がストレッチをしている…

あ!お礼!

突き飛ばされたときに受け止めてくれた男子生徒の存在も忘れた。声をかける。


(莉海)「あのー…」
(助けてくれた青年)「あ!初めましてー!」
(莉海)「あ、初めまして…それで…助けて、いただいてありがとうございます…」
(助けてくれた男子生徒)「なぁーに言ってんの!全然大丈夫よーん♪てか女の子が困ってたら助けんの当然だよー♪ぶいぶい!怪我はない?」
(莉海)「私は大丈夫です…けどあなたは痛々しいですよ…?私に治療させて頂けませんか…?」
(助けてくれた男子生徒)「治療って!大丈夫だよー!全然へーきっ!」

なんだか掴みどころのない人だな…しかもまだ鼓動は落ち着かないし…でも傍にいると落ち着く…あってまだ数分しかたっていないのに安心感があった。

(助けてくれた青年)「てかまだ自己紹介してなかったね!僕は夏里陽姫!陽気の陽にお姫様の姫で陽姫なんだー!男なのに姫なんて、似合わないでしょ?」
本当に綺麗な名前だと思った。なんだか胸の辺りがぽかぽかする。きっと愛の詰まった名前なんだろうなぁ…
(莉海)「そ、そんなことないです…とっても素敵で綺麗だと思います。私は頼咲莉海です。えーと…草冠に利息の利と海で莉海です。」
(陽姫)「莉海ちゃんか!莉の海なんて、本人に似てかわいい名前!」
かわいい…?男子にからかわれてよく聞く言葉だけどそれとは違う、夏里くんの口からでた言葉は、まるで…初めて聞いた言葉のように感じた。
(陽姫)「んで、そっちの男子くんは?」
その言葉に私ははっとした。
そういえば男子生徒は無事!!?急いでなぜか火照っていた頬を冷ました…
(助けられた男子生徒)「あ、えっと…お二人とも助けてくださってありがとうございました…僕は冬衣茶都といいます…お茶の茶にみやこの都です。」
(莉海)「冬衣くんも…素敵な名前ですね。助けたなんてとんでもないです…実際私はなにもできていないですし…お怪我はありませんか?」
(茶都)「こちらこそとんでもないです…僕のせいでご迷惑かけてしまいすみません…頼咲さんのお陰ですよ。かっこ良かったです。僕はたいした怪我じゃありません。」
冬衣くんはそう言うがよく見ると殴られたような頬は薄くおなじんでいた…
(陽姫)「いえいえどういたしまして!んで、俺は桜川中新1年で今日入学式なんだけど…二人はどこ中の何年?まぁ制服見ればだいたい分かるけども…」
(莉海)「そうですね、私も桜川中新1年です。」
(茶都)「僕もです…」
(陽姫)「ダヨネー!んじゃ時間もそろそろ危ういし行こっか!」
時計を見るともう8時45分だった。

3人は駆け出した


まだあるみらいにむかって

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朱茶_見る専
朱茶_見る専
ακаηёと仲良くしてくれた人ありがとうございました! リアルが忙しくなってきて負担となってしまった為、小説投稿、プリ小説から離れます。
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