ユノは、一瞬の困惑の後、悟られないように声を出した。
相手の捜査官はユノの部下だろうか。
ユノはまだ、動揺しているようだった。
少し考える間を置いて、また答える。
ユノはそのままズカズカと中に入っていく。
それについて、ジョンホも躊躇なく中に入っていくため、急いでそれについて行った。
何も無かったかのように、歩く3人。
包囲されているのは、やはりカフェだった。
3人で、捜査官だらけのカフェを眺めると
急な爆発音が響き渡った。
あの、おぞましい姿のヨサンアが、死体の山のてっぺんに降り立っていた。
瞬きする間に、青白い光が強く広がる。
ヨサンアの体もその光に包まれて、気づくとウヨンアがヨサンアを抱きしめて立っていた。
メキメキと、その光が形を成していく。
固く、そして美しく。
大きな神獣へと変わっていく。
響き渡る声は、甲赫に反響して、聞いた事のないような音だった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。