エイジside
あなたは中学3年の頃から1週間に3、4回は俺に告白してきた。最初の頃はふざけてやってるのかって思ってたけど毎回振る度に悲しい顔をするあなたを、見てあなたは俺のことを本気で好きでいてくれてるんだって思った
俺は別にあなたが嫌いなんじゃない。俺があなたを振ったとしてもいつでも明るく接してくれるし俺が先生と喧嘩した時とかそら達と喧嘩した時もいつも俺の味方もしてくれたし俺が悪い時はしっかり怒ってくれた。
それにあなたが一途なのも知ってる。あいつはどんなにいろんな男に告白されようと「私はえいちゃんが好きだから付き合わないよ」っていつも断って俺だけを見てくれる。そんなあなたを嫌いになる男はいるか?いないよあんな一途でかわいくて天然で嫉妬深いあなたをほっとく男はいない
俺だってあなたと何度も付き合いたいと思った。あなたに告白される度に「すきだ」と何度も言いそうになった時もある。だけど、あなたは俺に恋しちゃダメなんだ。俺もあなたを好きになっちゃダメなんだ。
じゃあなんで、好きになっちゃいけないか・・・YouTubeがあるから、そんな理由で俺はあなたを本当に振ったりしない。これを知ってるのは俺と俺の家族とあなたの家族しか知らないことだ。そらたちにもまだ何も言えてない。
俺だってこれ以上あなたを苦しめたくないからしっかり言いたい。だけど、言ったらあなたがもっと苦しむ気がしてまだ、言えない
だから俺はあなたに何度もきつい言葉を言って振ってきた。だけどあいつはどんなに言われようと諦めようとしなかった。だから俺はあなたが俺のことを諦めてくれるように彼女を作った。それが萌恵だった
萌恵から告白されて俺は付き合った。もちろん萌恵のことは好きではない。好きでもない女とキスをするのも抱き合うのも身体を重ね合うのもどれも嫌だった。だけどここで萌恵を振ったらまたあなたに告白されてあなたを苦しめる。だから俺はあなたの前で冷たくして萌恵には優しくした
萌恵があなたに仕掛けたいじめも全部嘘だということは最初から知っていた。だけど、あなたの前では萌恵の彼氏を演じなくてはいけなかった。だからあなたを冷たく突き放した。そうすればあなたは俺を嫌うと思っていたから。
そしてあの日、あなたは俺に最後の告白をしてきた。制服を来て上目遣いで俺に告白をしてきた、もちろん断わる。だけど断ろうとしたらあなたは「最後の最後までえいちゃんに振られたくない」と言った
その瞬間俺はどれだけあなたを苦しめてるから分かったよ。ほんとにごめん、あなた
そしてあなたに再会した時は驚いた。高校の時よりもかわいくなって髪の毛もロングで完全に俺はあなたがすきだった
なのに俺はあなたに想いを伝えられず月日が過ぎていくだけだった。そしてさっきあなたに告白をされた。久しぶりの告白ですげぇ嬉しかった。このまま「すきだ」って伝えたい。何度も思った、だけど伝えることが出来ない
だから俺はYouTubeを言い訳にあなたを振った。なのにあなたは「私はずっとずっとえいちゃんが好きだから」どこまでこいつはバカな女だと思った。俺より絶対あなたを幸せに出来るやつなんて何万人といるだろ
あなたはどこまで俺を好きにさせればいいのか、
正直もう、限界だった
あなたのことが好きすぎて振るのも辛い
ホントの事言ってもう終わりにしたい
あなたには幸せになって欲しい
そらだったらあなたを任せられる
俺はホントの事言ったらあなたのそばにはいれない
ホントの事言ったら俺は
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エイジsideend
作者▶衝撃のラストが多分待ち受けてるので覚悟した方がいいですよ?ほんとになんか皆さんが思ってるより結構やばい結末です。ハートとお気に入り登録よろしくお願いします
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。