第2話

クリスマスイブ
623
2018/02/04 14:09
12/24 クリスマスイブ 《future》

只今、神谷の家にいます。
神谷水翔
神谷水翔
これ。
緋色あん
緋色あん
…ありがと。
雪で服が濡れたあんは、神谷の家のお風呂を借りることになった。
緋色あん
緋色あん
神谷、ご両親は?
神谷水翔
神谷水翔
父さんは出張で中国。
母さんは実家に帰ってる。
緋色あん
緋色あん
早いね。
まだ冬休みまで少しあるけど。
神谷水翔
神谷水翔
ばあちゃんの介護。
福岡だから。
緋色あん
緋色あん
神谷も帰るの?
神谷水翔
神谷水翔
俺は残る。
緋色あん
緋色あん
何で?
神谷水翔
神谷水翔
つまんねーから。
緋色あん
緋色あん
そう。
じゃ、お風呂借りるね。
神谷水翔
神谷水翔
おう。
あんはお風呂へ、神谷はあんのために小さい服を探しに行く。
神谷水翔
神谷水翔
(母さんのあんまねぇな。)
母は年末だからと
福岡に行く前にほとんど服を棄てた。
神谷水翔
神谷水翔
(俺のしかねぇーか。)
神谷は自分のパーカーを取り出す。
神谷水翔
神谷水翔
(下はジーンズとかか?
いや、パジャマっぽいのでも。
それともジャージか?)
とりあえずパーカーだけ置いとくことにした。
神谷水翔
神谷水翔
服、置いとくから。
緋色あん
緋色あん
ありがと
シャワーの音がする。
とっさに神谷は恥ずかしくなり急いで浴室から出た。
結局、下を悩んでいる間にあんがお風呂からあがってしまった。
緋色あん
緋色あん
…お風呂あがりました。
ギリギリ隠れる太股。
だぼだぼの腕。

それと何より、自分のパーカーをあんが着ていることに興奮した。
神谷水翔
神谷水翔
ズボン、どれがいいか分かんないから
取っていって。
緋色あん
緋色あん
どれでもいいよ?
神谷水翔
神谷水翔
それが1番困る。
緋色あん
緋色あん
え、別にどれも変わらないし。
あんはそのままリビングのソファーに座る。
神谷水翔
神谷水翔
じゃあ、俺が襲っても
後悔しないでね?
緋色あん
緋色あん
──えっ!?
あんの腕は神谷によって固定され、動けなくなっていた。

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