第3話

3羽
559
2020/06/04 08:15
先生が背後から凄く圧をかけてくる

意を決して赤葦くんに声を掛ける

『赤葦くん…悪いけど…』

赤葦「校舎の案内だよね?俺、もうお昼食べ終わったからあなたさんが食べ終わったら行こう」

『え?もう食べ終わったの?』

まだ昼休みが始まって数分だ

育ち盛りの男子ってそんなに早いの?

赤葦「まぁ、運動部で男子高校生だから」

『そっか……』

え?それでもこんなに早いもんなの?

逆にこれが普通?

何だか分からなくなって赤葦くんを待たせまいと急いでお弁当を食べた




『ごめん、ちょっと時間掛かっちゃったかも』

赤葦「大丈夫。じゃあ行こっか」

『案内よろしくお願いします!』

赤葦「了解」


そう言って廊下に出るとまぁ……案の定というかなんと言うか……



女子からの視線が痛いですね。はい…

周りから

「あの子誰?」

「何で赤葦くんといるの?」

等の声が聞こえる


『赤葦くんやっぱりモテるでしょ……』

赤葦「そんな事無いよ」

『それ、彼氏彼女欲しい人にとっては嫌味に聞こえる可能性もあるからね……』

赤葦「あなたさんは彼氏欲しいの?」

『今は彼氏より友達が欲しい』

そう。一応2年生から転入したんだ

女子なんてもうグループが固まってる

1年の頃から知り合いがいないから頑張って友達作らないとぼっちになる

ぼっちは嫌だ

メンタル強くても流石にぼっちは無理だ

連れションする位ベッタリしないけどぼっちは……ぼっちだけは無理だ


赤葦「2年から転校してきたからね」

『ほんとだよ……ついてない……』

赤葦「部活……入ってみたら?」

そう言われてハッとする

『そっか!部活に入れば自然と友達が出来る!!そっか!そうだよ!ありがとう!赤葦くん!!多分今までにない感謝している!』

赤葦「多分なんだw」

『だって教科書は助かったから!!』

赤葦「そっか…あ、ここは第2音楽室で少し先にあるのが第1音楽室だよ。この階は他に─────」


案内てもらった所を覚えられる様にメモしていく


そのまま時間が過ぎて最後の場所

赤葦「で、ここが最後の場所で───────




屋上だよ」

『おぉーーー!!屋上!!』

今日はとても晴れていて尚且つ心地よい風も吹いていて気持ちいい

赤葦「前の学校は屋上解放されてなかったの?」

『そうそう!何故か屋上解放されてなくてね!噂によるとそこでいじめに合う確率が高くなったとかなんやらで!って聞いた!』

中学校も基本屋上なんて解放されてないし前の高校も解放されていなかったからか

凄く屋上には憧れを抱いていた


『めっちゃ気持ちいい!!校庭で遊んでる人も小さく見える!』

赤葦「そんなに憧れてたの?」

『それは勿論!!屋上なんてアオハルだよ!アオハル!!中庭の木陰も好きだけど屋上も好きだな〜!』

何かあった時は中庭か屋上に行こうと決めて名残惜しいけど昼休みの時間が終わる頃だったから教室に戻った

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