それから次の日
今日の夕方は私ひとりで店番で
他のみんなは街へと出かけていた。
もうすぐあの人が来る時間…
1人ソワソワしながら待っていると
店の入口が開き
いつも座っている席に座った男性
即座に駆け寄り
そう言うと
目をまん丸にしてコクっと小さく頷いた
そしていつもと同じく
テキパキと作り
鮭大根を男性の元へ持っていく
そして手を合わせ黙々と食べている。
それを少し離れたところで
男性を見つめる
何歳くらいなんだろう…
何をしている人なんだろう…
よく見るとすごく綺麗な顔してるなぁ…
すると
男性がゆっくりこちらを向き
そしてすぐ目線を外し
とりあえずその辺を片付けるフリをした。
それから少しして
もう一度男性の方へ目を向けると
男性もこちらを見ていて
目が合うとは思ってなく
思わず大きな声を出してしまい
男性は私を見て微笑み
そう即答すると
手招きをされ
男性と向かい合わせで座り
そう言ってもらえたので
そうボソリと呟くと
冨岡さんは
フッと鼻で笑い
そう言われ思わず心臓が大きく脈打ち
それから少しの間
たわいもない会話をし
終始楽しく会話ができた。
なぜか
キュッと胸が締め付けりる様な感覚にり
そう一言言い残し
義勇さんは行ってしまった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!