第14話

第13話
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2020/06/19 15:00
凛
(誰.........?)
暴言と暴力を受け続けた身体は、既にボロボロで。
凛
(味方が来てくれてたら.....な)
対抗する気力も無い私の口から、自嘲的な笑いが零れる。
???
.......そこ、どけ。
先程の声の主が、先輩達を押し退ける気配。
モブ
モブ
ちょっ、これ...先生も呼ばれてるんじゃ...
モブ
モブ
もう良いよ、行こ。
面倒な事に巻き込まれたくないし
モブ
モブ
うん。......余計な告げ口しないでよね!
自分達に不利な状況を把握したようで、
複数の足音が遠くなって行った。
???
.......大丈夫か?
嘘のように静まり返った倉庫内。
凛
(...助かっ...た?)
恐る恐る目を開ければ、目の前で藍色の瞳が煌めいて。
???
もう、アイツら居ないよ。
立てる?保健室、行くから
恥ずかしさと悔しさで、ギュッと拳を握った。
...見られたくなかったから。こんな情けない所。
凛
桃谷...先、、輩。
すみません、お手を煩わせて...
出来る事なら先輩には。
私の明るい部分だけ知って居て欲しかった。
聡海
聡海
何で謝るんだよww
せっかく、仲良くなれたのに。
関わると面倒な奴だとか、話すの止めようとか。
凛
.........先輩
そう考えられて居たら、嫌だった。
保健室まで、背中に乗せられ運ばれながら。
聡海
聡海
ん?
小さな声で、問う。
凛
呆れましたか、私に
返事を聞くのが怖いけど、でも確認して置きたかった事。
聡海
聡海
..................
先輩の足が、ピタリと止まる。
聡海
聡海
...呆れる?
振り向いた表情は、とても冷たく感じた。
凛
..........っ
嫌な汗が、背中に流れる。
気まずい雰囲気のまま保健室に着くと、
生憎。先生は留守にして居て。
聡海
聡海
.......居ないのか。
凛
みたいですね...
そっと近くの椅子に座らせられる。
先輩も椅子を持って来て、向かい合うような形になり。
聡海
聡海
.....さっきの話の続きだけど
私は黙って、その言葉を聞く。
聡海
聡海
悪いのは俺の同級生であって、
香寺ちゃんは悪くないよ。...それにさ
聡海
聡海
アイツらに絡まれたの、俺と紅橋の所為でしょ
違う、とは。否定してあげられなかった。
凛
そ、れは
だって確かに、
人気者の2人と転校生の私が仲良くする事で。
凛
...当然の、報いなんだと思います
彼らに恋する女の子達が傷付くのは
心のどこかで分かって居たし、見て見ぬフリもした。
聡海
聡海
___え?
嫉妬心から来るイジメも、覚悟して居たのに。
凛
私、ズルいんですよ。
自分の生活の安全も、梨央の隣も欲しがった。
結局、自分1人で解決できなくて。
凛
...本当は、これくらい
耐えないと行けなかったんです。
聡海
聡海
香寺ちゃん...
凛
こんな話ごめんなさい。
あとは1人で大丈夫なので笑
誰かに助けて貰う事しか、出来ないのだ。

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