第13話

第12話
1,739
2020/06/12 15:00
作者
作者
終盤、イジメの表現が少し含まれます。
作者
作者
得意でない方は、閲覧をオススメしません。
(↑そこまで過激では無いかと思いますが...
ご了承の上、本編にどうぞ!)
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ある朝の、昇降口。
梨央
梨央
今日...嫌いな授業ばっかだ...
上履きに履き替える為、下駄箱に手を伸ばした私。
凛
しょうが無いよ笑笑
凛
(.............ん?)
何か、紙のような物が入っている事に気付く。
凛
(女の子っぽい字.....)
梨央に見られる前に、鞄の中に滑り込ませて。
梨央
梨央
凛ちゃんー!行くよ!
凛
ごめんっ、今行く!!
彼と教室に向かったのだけど、それが間違いだった。
モブ
モブ
...手紙読んだクセに一緒に歩くのかよ
凛
......ピクッ(私の事?)
火に油を注いでしまったようなのだ。苦手タイプの人に。
『放課後、1人で2号館の空き倉庫に来い』
凛
(呼び出し.....?)
手紙から文章から伝わる、沢山の人の悪意。
『紅橋くんとか友達に何か言ったら酷い目に遭うよ?』
凛
...............っ
足元が震えて。思わず、しゃがみこんでしまった。
無事では帰れないと、分かってしまったから。
凛
(行きたくない。行きたくないけど...)
凛
(でも、、私が行かないと皆が...)
自分1人の怪我と。友達、幼馴染の怪我。
天秤に掛けたら、どっちが重いかなんて一目瞭然で。
凛
(私さえ我慢すれば良いんだから。大丈夫)
凛
.........耐えられるよね
恐怖を殺し、鏡の中の自分に笑いかけた。
............................。
私達が普段使っている1号館校舎と比べて。
圧倒的に人気が少なく、古びた雰囲気の校舎。
モブ
モブ
.........おっそい。どんだけ待たせんだよ
打って付けだったんだろうなと、睨み付けられながら思う。
凛
す、すみません...
先生に仕事を頼まれてしまいまして...
既に震えている指先を握りながら遅れた理由を話すと。
_____ガンッ!!!
いつの間にか密室となった倉庫の壁が蹴られる鋭い音。
モブ
モブ
先輩に対しての敬意が足りないんじゃ無い?
良い子ぶってんじゃねぇよ、と低い声で言われた。
凛
そ、そう言うつもりでは.....
弁解しようとした私の声を遮る先輩。
モブ
モブ
だいったいさぁ。アンタ、何なの?
瞳には、私への憎悪しか見えなくて。
モブ
モブ
幼馴染?だか何だか知らないけど。
今まで傍に居なかったクセに
近付かないでくれない?
モブ
モブ
幼馴染って思ってるのも
アンタだけだったりしてwww
キャハハ...とした甲高い笑い声だけが、響く。
凛
.............に..........下さい
モブ
モブ
.........は?
もう、耐えられなかった。
私達の関係を偽物扱いされるのも、馬鹿にされるのも。
モブ
モブ
ウチらに口答えするって言うの?ww
凛
いい加減にして下さいって言ってるんです!
もう、私はどうなっても良い。良いから。
モブ
モブ
このっ、少しチヤホヤされたくらいで...!
この気持ちと、思い出だけは汚させない。
モブ
モブ
調子に乗んなよっ!
.........触れさせない。
先輩達の激情に任せて振り上げられた手の平。
凛
.......っ(ぶたれる...!)
やって来るであろう痛みに備え、キツく目を瞑る。
_____けれど。
想像して居た痛みが、私に襲い掛かる事は無くて。
モブ
モブ
えっ、、何でここに...!!
代わりに聞こえたのは、先輩達の焦る声と。
???
.........なに、してんだよ。お前ら
静かな怒りを含む、低い声だった。

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