☆せつなside☆
あたしは親の本当の愛なんて知らなかった。だってあたしの実の両親はあたしを愛してくれなかったから。
両親だけでない、兄も、姉もあたしを疎ましく思っていたみたいで、愛してくれなかった。
あたしを愛してくれたのは、あの人と、あの人の家族だった。だから、あたしにとって家族と呼べるのはあの人達だけ。
~せつなの家・リビング~
~数年後……せつなが5歳(見た目)の頃~
~とある道端~
あたしは最初、捨てられたなんて分からなかった。けど、日にちが経ってもお母さんとお父さんが迎えに来てくれないのが分かって、捨てられたのを理解した。
座り込んでいたら、綺麗な人が通りかかったの。
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あたしは聖歌さんに手を引かれながら歩いた。
~聖歌の家~
せつなの入浴中………
~入浴後~
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あたしは聖歌さんに拾われて初めて幸せになれた。聖歌さんや聖夜さん、葉月お姉ちゃん、澪桜お兄ちゃんは優しくて、本当に大好きで大切な存在になった。
血は繋がってないけど、本当の家族になれたから。あたしの家族と幸せを守るためならどんな事もしてみせる。
☆つづく☆
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!