第3話

#02
71
2020/06/09 03:48
☆朝姫side☆

~屋敷近くの街~

私は雪ちゃんと一緒に街まで来ました。もちろん、妖力を消し人に化けて。陰陽師さんが居たら大変ですからね。

私は雪ちゃんに話しかけました。
朝姫
朝姫
雪ちゃん、行きたい所はありますか?
雪乃
雪乃
え?行きたい場所、ですか?
朝姫
朝姫
はい。いつも雪ちゃんには私の行きたい所に付き合って貰ってますから……今日は雪ちゃんの行きたい場所に行きましょう♪
雪乃
雪乃
そうですね……私はお嬢様と一緒に行く場所なら何処でも楽しいですから……ん~……
朝姫
朝姫
それは困りましたね……雪ちゃん、本当に行きたい場所、無いんですか?
雪乃
雪乃
ん~……そうですね……あ、本屋さんに行きたいです。
朝姫
朝姫
本屋さんですね、行きましょう。〈ニコニコしている。〉
雪乃
雪乃
はい、お嬢様。
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私と雪ちゃんが本屋さんに向かって歩いていると、雪ちゃんが不安そうな恥ずかしそうな表情をしていたので、話しかけました。
朝姫
朝姫
雪ちゃん?どうかしたんですか?
雪乃
雪乃
あ……えっと……何故だか、すれ違う人にジロジロ見られて……私、何かしちゃったんでしょうか?
朝姫
朝姫
あ~……それは見られますよね。〈苦笑いを浮かべる。〉
雪乃
雪乃
えっ!?ど……どうしてでしょう……
朝姫
朝姫
だって……雪ちゃんみたいなメイドさん、普通は居ませんから……
朝姫
朝姫
もしかして……“コスプレ”だと思われているのかもしれませんね……
雪乃
雪乃
そ……そうなのですね……って、私は立派なお嬢様のメイドですっ!
朝姫
朝姫
ゆ……雪ちゃん!そんな大声で叫んだら、余計に……
案の定、周りの皆さんは“なんだなんだ”というような表情で見てきました。

私は雪ちゃんの手を取り、走り出しました。

_____________________
朝姫
朝姫
ふぅ……此処まで来れば大丈夫ですかね?〈辺りを見渡す。〉
雪乃
雪乃
す……すみません……私のせいで……お嬢様が恥ずかしい思いを……〈すまなそうにしている。〉
朝姫
朝姫
いえいえ。気にしてませんから、お気になさらないでください、雪ちゃん。〈にっこりと笑う。〉
雪乃
雪乃
ありがとうございます、お嬢様。〈ニコッと笑う。〉
朝姫
朝姫
次、お出かけする時は私服にした方がいいかもしれませんね。
雪乃
雪乃
はい、そうします。〈小さく笑う。〉
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私達が本屋さんに向かおうとした時、誰かに話しかけました。
???
あれ?やっぱり、姫とゆっきーだ。
朝姫
朝姫
椿莎君!
雪乃
雪乃
椿莎様。
椿莎
椿莎
姫(妖怪陣営の主である夕燈の妹だから姫と呼んでる。)とゆっきーはどうして此処に?
朝姫
朝姫
えっと、私達は……〈訳を話す。〉
椿莎
椿莎
なるほどねぇ。そりゃ、大変だったね?
朝姫
朝姫
あはは……〈苦笑いを浮かべる。〉
椿莎
椿莎
あ、俺は買いたいものがあるから、失礼するよ。姫とゆっきーもお買い物、楽しんでね。
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椿莎君はそう言い残し、去って行きました。
雪乃
雪乃
お嬢様、私達も参りましょうか。
朝姫
朝姫
ですね、行きましょう。
私達はまた本屋さんに向かって歩きだしました。

☆つづく☆

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