今日は
任務もなく
夜風の気持ちよさで黄昏ていると
鎹鴉から
至急御館様の屋敷へと
緊急召集がかかり
急いで御館様のもとへと走った。
御館様の屋敷へつくと
既にほかの柱たちも集まっていて
柱全員がなぜここ呼ばれたのか
分からないままだった。
しばらくすると
御館様が来られ
「皆にお願いがある」と言われ
その一言で
柱全員がただ事ではないと悟った
そして少しの沈黙があり
御館様が
何かを決意したかのように話される。
嘘だろ……、あいつが?
御館様は少し戸惑っていらっしゃるのか
言葉が止まった。
だが、俺は気が気ではなかった。
今すぐにでもその鬼を殺してやりてぇ
俺の言葉を遮るよう
冨岡の野郎も声を上げた。
そう来ると思ってはいたが…
こいつなんざと
一緒なんてぇのは胸糞悪ぃ
冨岡を睨みつけると
同じく冨岡も俺を見ていた
俺と冨岡の間に
割ってはいるよう話され
綺麗に収めた御館様。
御館様の司令に歯向かうことはしたくねぇ、
冨岡が一緒ってぇのが
気に食わねぇが…
御館様がそう仰ったなら仕方ない
足早に
あいつがいる場所へと向かう。
絶対鬼を殺して
お前を助けるからな、
俺らが行くまで辛抱しろよォ……
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!