第32話

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2020/01/28 21:23
あなた

あ!!!!!!

冨岡さん!!!!!!

久々に外へ出たので

辺りを散歩していると


ちょうど任務終わりなのか

冨岡さんがいて
冨岡 義勇
冨岡 義勇
あぁ、あなたか。

傷は治ったのか
あなた

はい!!
お陰様で!!
あの時は本当にありがとうございました。

冨岡 義勇
冨岡 義勇
気にすることは無い。
当然のことをしただけだ
やはり疲れているのか

いつもより

虚ろな目をしている
あなた

あ、任務終わりですよね??
引き止めてしまい申し訳ありません

そう言うと

どこかを見つめていた冨岡さんが

私の方へ顔を向け
あなた

お礼を伝えたかっただけですので…!!


……すみません

冨岡 義勇
冨岡 義勇
お前の元気な姿を見たら
疲れなどなくなった。
そう、気を使うな
そして

ほんの少し、ほんの少しだけ

微笑んだ、冨岡さん
あなた

……え……

冨岡さんが微笑んだとこ

初めて見たけど……


めちゃくちゃ……





かわいい。
冨岡 義勇
冨岡 義勇
俺の顔になにかついているか
あなた

あ、いえ!!!!!!
な、なにもついていません!!

冨岡 義勇
冨岡 義勇
そんなに見つめられると
照れるのだが……
そういい

プイッと私から顔を逸らした冨岡さん


コホンと咳き込み

少し顔を見てみると



赤くなっていて
あなた

冨岡さん……

結構かわいいとこありますね!!

思わず

冨岡さんの可愛さに

笑ってしまい
冨岡 義勇
冨岡 義勇
男に可愛いなんぞ……

嬉しくない。
すぐ真顔に戻ってしまった
あなた

す、すみません!!

怒らないで…下さいね!!

そういい
冨岡さんの正面に立ち
顔を覗き込むと
冨岡 義勇
冨岡 義勇
あなた……
あまり俺を挑発するな…
ゆっくり目を合わされ

じっと見つめられた。

思わずサッと目をそらすと
冨岡 義勇
冨岡 義勇
あなたも
かわいいところがあるんだな。
そんなことを平気で言える

冨岡さんはどういう神経をしているのだろう




そこら辺の女の人なら


勘違いしちゃうよ!?

絶対に…
あなた

またまた~
そ、そんなこと言えるんですね!!
冨岡さんも!!

顔が火照っているのを

バレないよう

茶化すように言ってみたけど


それが逆効果だったみたいで…
冨岡 義勇
冨岡 義勇
俺は
思ったことをそのまま言っただけだ。
嘘ではない。
逸らしたはずの顔を

覗き込むようにしてくる冨岡さん


咄嗟に私は自分の顔を手で覆った


絶対今私顔赤いし


見られたくない……
冨岡 義勇
冨岡 義勇
なぜ…
顔を隠す……
そう言うと

私の手にパッと冨岡さんの手が重なり
冨岡 義勇
冨岡 義勇
お前の顔をまだよく見ていたいのだが
手をのけてくれないか
そんなことを言われ

もうパンク寸前になりかけた時
不死川 実弥
不死川 実弥
よぉ、冨岡ァ
そこには

不死川さんが居て

私の手に重ねた冨岡さんの手を

握り

引き離していた
冨岡 義勇
冨岡 義勇
不死川か。
不死川 実弥
不死川 実弥
こんな所で何してたんだァ
何故か

不死川さんは

すごく冨岡さんを睨んでおり

冨岡さんも

さっきとは違い

不死川さんを睨んでいた


冨岡 義勇
冨岡 義勇
お前には関係ないことだ。
不死川 実弥
不死川 実弥
お前の屋敷はあっちだろうがァ

任務終わりなら
さっさと帰れやァ
冨岡 義勇
冨岡 義勇
俺はこいつに逢いに来た
悪いか?
何故か私を放ったらかし

言い合いをしている

2人の雰囲気はますます

悪化していき
不死川 実弥
不死川 実弥
ほぉ……
いい度胸じゃねぇか冨岡ァ
冨岡 義勇
冨岡 義勇
不死川……
悪いがこの件に関し
俺はお前に譲る気は無い
不死川 実弥
不死川 実弥
そりゃァ
俺も同意見だ

お前に譲る気なんざ
さらさらねぇ……
冨岡 義勇
冨岡 義勇
そうか…
ならば仕方ない
これからは本気で行かせてもらう。
不死川 実弥
不死川 実弥
おぉ、
絶対お前には負けねぇがなぁ
あなた

あ、あの!!!!!

思わず声をかけてしまったが


2人をこのままにしておくのもまずい……
あなた

な、なんの話しをしているのかは

分かりませんが……

蝶屋敷の近くですし、

胡蝶さんにも迷惑をかけてはならないので

2人とも……
落ち着いてください……

いい終わり

ふと顔を上げてみると

2人ともこちらを見ていて
冨岡 義勇
冨岡 義勇
すまない、あなた
不死川 実弥
不死川 実弥
悪かったなァ、あなた
何故か二人共が私に謝ってきて……
あなた

あ、いや……その……

不死川さんは

私の頭にぽんっと手を置き

そのままどこかへ行ってしまい


冨岡さんも

パッと軽く私の方へ手を挙げてくれ

そのままどこかへ行ってしまった
あなた

な、

なんだったんだろう……


あの2人……



本当に仲が悪いんだなぁ……

とてもじゃないけど

言い合いしてる時の2人には

近づけないオーラがすごい。






1人ぽつんとそこにいる私も


とりあえず

自分のところへ帰ることにした。

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