結局あのあと、私はもちろん遅刻して
ストーカーは私の家に入ろうとしてたので、全力で止めました
なんか散歩して時間をつぶすらしい
…あいつ学校とかないのかな
名前は、キムテヒョンくんらしいです
テテって呼んでってせがまれたけど、なんか従う気になれない
じゃあなんてよぼ…
と、私はさっきからストーカーのことばかり考えてる
授業もまともに頭に入ってこない
友達からも心配されたけど、ストーカーのことなんて打ち明けられないし
悶々としながら友達とお弁当を食べていると、廊下が急に騒がしくなる
女子の黄色い歓声、男子のおぉ…という声
なんだろう、まあいっかと思ってるとその歓声は私たちの教室の中にやってきた
友達「 ?!あなた、見てよあの子! 」
「 ん~?……… んっ?!?! 」
友「 イッケメェェェン!!!やばぁい!♡ 」
ちょっとまって、
なんでストーカーがいるわけ?!
なんでストーカーがうちの制服着こなして私に手を振ってる?!
急いでトイレに行こうとすると
TH「 あなた~、どこ行くんだよ~? 」
とまあご機嫌そうにニコニコしながらやってくる
来んな来んなくんなくんなあああああああ
という私の心の叫びも虚しく、
TH「 …ヒヒッ 」
と私の肩に腕をまわしてきた
いつからこんな親しくなりましたっけ?
友達「 えっ、どゆこと?え、?? 」
友達「 あなたとイケメン友達なの~?! 」
みんなから驚きの声とざわめき
…今すぐにここから消えてしまいたい
「 っいや!これは、その、違くて、あの… 」
「 もしかしてお前ら付き合ってんの? 」
誰かの声がする
いやもう話発展しすぎだから…!
「 違うって!!…こいつとは、今朝知り合って 」
え~ 絶対嘘じゃん~ という声がする
「 ほんとに!ね?そうだよね、? 」
頼む、うなずけ…、!
今度はコクン、と頷いてくれた
TH「 でもこれから同棲す 「 うわあああああ
?!!あ?!あっ?!! 」… 」
…最後まで油断できないやつめ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!