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第16話

鳴りやまない鼓動
真剣さが滲んだ声に呼ばれ、
私は振り返る。

晴くんのまっすぐな眼差しとぶつかり、
私は息を呑んだ。
柴園寺 晴
柴園寺 晴
お前のおかげで、スッキリした。
一応、礼を言っておく
あなた

私は自分の気持ちを
伝えただけだよ。
なにもしてない

柴園寺 晴
柴園寺 晴
いや、あなたはすげえこと、
してくれたんだよ
晴くんは私の隣に並び、
同じように天を仰ぐ。
柴園寺 晴
柴園寺 晴
昔から、柴園寺財閥との
繋がり欲しさに近づいて
くる人間は多かった
柴園寺 晴
柴園寺 晴
過去に仲良くしてた友達……
さっきの小出もそうだ
あなた

晴くん……

柴園寺 晴
柴園寺 晴
小出とは中学で出会って、
初めは本当に仲良くて、
親友だと思った時期もあった
柴園寺 晴
柴園寺 晴
けど俺の家と繋がりを持っておくと
将来が安泰だから友達やってるって、
そう話してるのを聞いちまって……
柴園寺 晴
柴園寺 晴
人間不信になった。
今も、俺に話しかけてくる
やつらが全員、敵に見えんだよ
あなた

信じてたのにそんなふうに
裏切られたら、
人間不信にもなるよ

あなた

学校では爽やか王子なのに、
家ではめちゃくちゃ腹黒なのも……

あなた

うっかり人を信じて
傷つくことのないように、
柴園寺くんが作った
心の盾だったんだね

柴園寺 晴
柴園寺 晴
──! なんで、お前には
バレるんだ……?
あなた

一緒に暮らすようになって、
いろんな晴くんを見てきたからだよ

柴園寺 晴
柴園寺 晴
あなた……
あなた

私は、さっきも言ったとおり、
晴くんの家柄になんて少しも
興味ない

あなた

私が仲良くしたい
のは柴園寺家の御曹司じゃ
なくて、晴くん自身なんだよ

柴園寺 晴
柴園寺 晴
……っ、なに平然と
仲良くしたいとか
言ってんだよ。
恥ずかしいやつ
晴くんがわしゃわしゃと
私の頭を撫でてくる。
あなた

ああっ、セットして
もらったのにボサボサに
なっちゃう!

慌てて頭を押さえると、
今度は頬をつままれ、引っ張られる。
あなた

なにふふほ

あなた

(なにするの!)

柴園寺 晴
柴園寺 晴
あなたといると、
なんか落ち着くわ
あなた

……!

あなた

(そっちこそ、なんで平然と
そんな恥ずかしいセリフを
言えるの!?)

私の頬に触れながら、
柔らかく微笑む晴くんを見つめる。

心臓の鼓動はしばらく鳴りやまなかった。

***

ある日、私は風邪を引いてしまった。
高臣
高臣
学園には連絡しましたから、
ご安心くださいね、お嬢様
あなた

……うう、すみません

家に来たお医者さんによると、
ただの風邪らしいのだけれど……。
あなた

(頭がぼーっとする、
ズキズキ身体中が痛い……。
風邪って、こんなに辛かったっけ。
久しぶりに引いたな……)

高臣
高臣
柴園寺様、そろそろ学園に
行く時間では?
高臣
高臣
看病は鷹宮家の者で
いたしますので、
しばらくはうつらないよう、
柴園寺家に戻られては
いかがでしょうか
あなた

晴くん、私も……
げほっ、げほっ、
そうしたほうがいいと思う

柴園寺 晴
柴園寺 晴
なんで俺が移動しなきゃ
ならねえんだよ。
面倒だからここにいる
あなた

けほっ、じゃあ、
私が鷹宮家に帰るよ。
高臣、申し訳ないけど
手を貸してくれる?

高臣
高臣
かしこまりました
高臣が私に手を伸ばしたとき、
晴くんが間に滑り込むように立つ。
柴園寺 晴
柴園寺 晴
俺が看病するからいいって
言ってんだよ!