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第19話

生徒会長の苦悩
晴くんと過ごす穏かな朝。

けれどテレビから聞こえてきたニュースに、
私の手が止まる。
ニュースキャスター
ニュースキャスター
有栖川大臣は公職選挙法を
違反したとして──
あなた

有栖川?

柴園寺 晴
柴園寺 晴
ああ、生徒会長の親父か
あなた

(やっぱり、真白先輩の
お父さんのことだったんだ!)

柴園寺 晴
柴園寺 晴
大臣の不祥事なんて、
今に始まったことじゃねえし、
驚かねえけど……学園がしばらく
うるさくなるな
あなた

(先輩、大丈夫かな……)

***

学園に行くと案の定、
真白先輩の噂で持ち切りだった。
男子生徒1
男子生徒1
なあ、聞いたか? 生徒会長の
男子生徒2
男子生徒2
賄賂渡して選挙に勝ったって
やつだろ。そんな父親の子供が
生徒会長なんて、ふさわしくないだろ
あなた

(ああ、まただ)

放課後になり、生徒会室に向かっていると、
文化祭の準備をしながら生徒があちこちで
噂話をしている。
あなた

(先輩の耳にも、この嫌な声が
届いてるんだろうな)

心配になって、
生徒会室に向かう足が速まる。
あなた

先輩!

ガラガラッと勢いよく扉を開け放つ。
有栖川 真白
有栖川 真白
ああ、あなたちゃん。
こんにちは。風邪引いたって
聞いたけど、大丈夫?
少し疲れた顔をした真白先輩が、
笑みを向けてきた。
あなた

あ……

あなた

(先輩、無理してる。
なのに、真っ先に
私の心配なんかして、
どんだけ優しいの)

私はどうしたらいいかわからず、
とりあえず扉を閉めて、
先輩のそばまで歩いていった。
あなた

先輩、その……

あなた

(大丈夫ですか、
なんて聞いたら……
先輩、大丈夫だって
無理して笑うんだろうな)

そう思ったら、
言葉がそれ以上出てこなかった。
有栖川 真白
有栖川 真白
……あなたちゃんも、
俺は生徒会長にふさわしく
ないと思う?
あなた

……っ、先輩、噂のこと……

あなた

(聞いたんですね。
誰かにふさわしくないって、
言われたんですね?)

私は拳を握り締めて、
大きく首を横に振る。
あなた

お父さんがしたことは、
真白先輩には関係のないことです

あなた

生徒会長だって認められたのも、
真白先輩がこれまで
成績でトップをとったり、
生徒会長に相応しい人になろうって
頑張ったからです!

有栖川 真白
有栖川 真白
それは違うと思うよ。
きっと家柄で、
俺は生徒会長に選ばれたんだ
あなた

……先輩は、どうして生徒会長に
なったんですか?

有栖川 真白
有栖川 真白
……え?
有栖川 真白
有栖川 真白
それは……最初は父の言いつけ
だったからだよ。でも……
真白先輩は目を伏せ、
ふっと寂しげな笑みをこぼす。
有栖川 真白
有栖川 真白
いざ生徒会長になってみたら、
こんな政治家の息子って
肩書だけの自分にも、
なにかできることがあるんじゃ
ないかって、そう思えるようになった
有栖川 真白
有栖川 真白
やりがいを感じてるんだ
あなた

それなら、いいじゃないですか

有栖川 真白
有栖川 真白
え?
真白先輩が弾かれるように顔を上げる。
あなた

先輩が望んで生徒会長の務めを
果たしているなら、
理不尽に先輩を責める声に
耳を傾ける必要はありません。
したいことをすればいいんです

有栖川 真白
有栖川 真白
……いいのかな、それでも
あなた

当たり前です! 
先輩の意思が大事なんですから!

有栖川 真白
有栖川 真白
……ありがとう。あなたちゃんの
おかげで、元気が出たよ
真白先輩はおもむろに立ち上がり、
私の前にやってくる。

そして、両手でぎゅっと私の手を握ってきた。
あなた

(え!)

有栖川 真白
有栖川 真白
きみの前向きなところは、
人を明るくするね
私を見て眩しそうに目を細める先輩。

その表情から目を逸らせずにいると、
生徒会室の扉が開く。
柴園寺 晴
柴園寺 晴
あなたさん、
いま……す、か……