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第4話

学園の王子の秘密
お父さん
お父さん
お前が将来苦労しないような経済力、
それから爽やかな人柄、
社交界経験も豊富。
同年代で見てくれもいい。好物件だ
あなた

お父さんがものすごく絶賛してるのは
わかったんだけど、
結婚とかまだ早いかなー、なんて

お父さん
お父さん
なにを言ってるんだ。
卒業したら身を固めて、
愛されながらのんびり暮らす。
それが女の幸せだろう!
あなた

(うわー……ものすごく偏った考え。
でもお父さん、本気で私の幸せのこと、
考えてくれてるんだよね)

それがわかってしまうからこそ、
強く断れなかった。
あなた

(私、誰かにおんぶに抱っこ
みたいな生活……性に合わない気がする)

今までは働きに出てるお母さんの代わりに、
学校に通いながら家事全般をこなしていた。
あなた

(なんだかんだ、
身体を動かしてるほうが好きだし)

でもそれをお父さんが願っていないことも、
理解している。
あなた

(お父さんには悪いけど、
高校を卒業したら、
このお邸は出て行こう)

別にお父さんが嫌いなわけでは、
まったくない。
あなた

(生きる世界が違いすぎて、
私にはやっぱりお嬢様なんて荷が重いよ)

あなた

(だから、住み込みで働けそうな場所を
まずは探して……)

頭の中で密かに卒業と同時に家を出る
計画を練りつつ──。

私は気がのらないまま、
最低限の荷物を持ってリムジンに乗せられ、
豪華な一軒家の前にやってきた。
あなた

(ものすごく今さらなんだけど、
年頃の男女がひとつ屋根の下って
どうなのかな)

高臣
高臣
お嬢様、食材などは冷蔵庫に
多めに入れてありますが
高臣はすっと懐に手を入れ、
通帳を差し出してくる。
高臣
高臣
不足しましたら、毎月この口座に
生活費を30万ほど入金いたします。
ここからご自分たちでやりくりして、
生活するようにと旦那様から言伝を
預かっています
あなた

うん、わかった。
やりくりって、
庶民の夫婦生活みたいだね

高臣
高臣
貧乏生活の中でも、ふたりで助け合えば
絆が生まれるのだと、
旦那様がおっしゃっていました
あなた

貧乏? この30万って、
学費は含まれてないんでしょ?

高臣
高臣
それは、おふたりの生活費ですからね
あなた

だったら、多すぎるかも。
家だってお父さんが所有してる
ものでしょ?
なら家賃はかからないし、
全額生活費に使えるなんて、
だいぶ裕福な暮らしができると思うな

高臣
高臣
そうなのですか?
たったの30万で?という顔をしている高臣。

お金持ちの執事をしていると、
金銭感覚も狂ってしまうようだ。
あなた

じゃ、そろそろ行くね

高臣
高臣
でもお嬢様、家具の使い方を説明……
あなた

高臣、忘れたの?
私、庶民出身の元超貧乏高校生だよ

にっと笑えば、
高臣は目を瞬かせたあと──。
高臣
高臣
失礼いたしました
苦笑いして、
一礼すると去っていった。

私はごくりと唾を呑んで、
高臣から預かった家の鍵を開ける。
あなた

(もう中に、婚約者さんいるのかな?)

そう思ったら途端に心臓がドキドキしてくる。

私は深呼吸をして、ドアノブを掴んだ。
あなた

(いざ──!)

勢いよくドアを開け放つ。

そこにいたのは──。
柴園寺 晴
柴園寺 晴
…………
あなた

…………

数時間前に学園で会った王子。

しかも黒いティーシャツに
緩い灰色のスウェットのズボンを穿いている。

イメージだけで語って申し訳ないが、
高級なシルク素材のパジャマとか着てそうなのに、
これはあまりにも王子とはかけ離れた姿だ。
柴園寺 晴
柴園寺 晴
まさか婚約者って……
あなた

柴園寺くんがお父さんの話してた
婚約者?

柴園寺 晴
柴園寺 晴
ってことは、
やっぱり俺の婚約者なんだ
驚きに目を見開いていた柴園寺くんが、
突然チッと舌打ちをした……気がした。
あなた

(なに今の、空耳?)

そう思ってしまうのは、
柴園寺くんの爽やか王子っぷりを
学園でこれでもかと目の当たりにしたから。
柴園寺 晴
柴園寺 晴
ありえねえ……
あなた

(ありえ、ねえ? あの柴園寺くんが、
ありえねえって言った!?)

柴園寺 晴
柴園寺 晴
てめえみたいな庶民出身の
田舎女、論外だっつーの!
あなた

さげすみはこの際どうでもいい。
とにかくあなたは誰ですか!?)