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第5話

波乱の同居生活
私の婚約者は、柴園寺 晴。

学園では爽やか王子、だけど本当の姿は……。
柴園寺 晴
柴園寺 晴
料理するシェフがいないとか、
どうなってんだよ
婚約者である柴園寺くんと住むことになった
一軒家に怒鳴り声が響き渡る。
あなた

(なんて目覚めの悪い朝なの……)

同居生活が始まった翌日。

家ではめちゃくちゃ腹黒な柴園寺くんの
ギャップに、動揺を隠せない。

私は身支度もそこそこに、リビングへ行く。

柴園寺くんと寝室はもちろん別だが、
お風呂やリビングは当たり前だけど共有。
あなた

(ああ、昨日見たことは
全部夢だった……って
オチにならないかなあ)

そんなくだらないことを考えて
リビングの扉を開ければ──。
柴園寺 晴
柴園寺 晴
飢え死にすんだろうが!
あなた

……!

スマホ越しに柴園寺くんが誰かに
ぶちギレていた。
あなた

(朝から騒々しいな。うーん、
これはずばり執事に連絡してるな。
自分でご飯、作ったことないのかな?)

静かに観察していると、
柴園寺くんは諦めたように通話を切って、
スマホをソファーに投げる。

そして私の視線に気づくと、
露骨に嫌そうな顔をした。
柴園寺 晴
柴園寺 晴
見てんじゃねえよ
あなた

執事さん、なんて?

柴園寺 晴
柴園寺 晴
俺の言葉を無視すんな
あなた

まあまあ、細かいこと気にしないで!
それで執事さんはなんて言ってたの?

柴園寺 晴
柴園寺 晴
チッ……あの執事、まじで使えねえ。
ここでお前と暮らしている間、
修行だと思って自炊しろって
あなた

じゃあ、するしかないよね

柴園寺 晴
柴園寺 晴
……なんで俺がそんなこと
しなきゃなんねえんだよ
ぶつぶつ文句をもらす柴園寺くん。
あなた

(これだから金持ちのぼんぼんは……。
食事くらいでワーワー喚く旦那なんて、
いくら顔がよくて経済力があっても
絶対嫌だ)

あなた

(やっぱり高校卒業したら婚約破棄して、
さっさと住み込みで働けるところに
行こうっと)

そう決心を固めつつ、
私はリビングの奥にあるキッチンに立つ。

冷蔵庫を開けると、高臣があらかじめ
用意してくれた食材がたんまりと入っている。
あなた

柴園寺くん、なにか食べたいものある?

柴園寺 晴
柴園寺 晴
お前みたいな素人が作ったもん、
食べられるかよ
あなた

あ、そうですか

あなた

(ま、そんなこと言って
どうせ空腹には耐えられないんだから、
ふたり分作っとこう)

柴園寺くんのことは気にせず料理を作り始め、
30分ほどで出来上がったお味噌汁や焼き魚、

かぼちゃの煮物にほうれん草のおひたし
などなどをテーブルに並べていく。
あなた

さて、食べますか!

柴園寺 晴
柴園寺 晴
いらねえって言っただろ。
なんで俺の分まで
ちゃっかり準備してんだよ
口では強がっているが、
柴園寺くんのお腹がぎゅるぎゅるぎゅると鳴る。
あなた

お腹が食べるって言ってるよ

柴園寺 晴
柴園寺 晴
言ってねえよ! 
お前の施しなんか受けたくねえ
あなた

(この期に及んで、
まだ意地を張るんかい!
もう、面倒くさいかも、
このブラック王子)

あなた

これは施しじゃなくて、
私の料理の腕を磨くための
修行の一環です

柴園寺 晴
柴園寺 晴
は? 修行?
あなた

この同居生活は修行だって、
執事さんにも言われたんでしょ?

柴園寺 晴
柴園寺 晴
そうだけど……
あなた

だから料理の腕が上がってるか、
味見係が必要だと思うんだ。
それを柴園寺くんにお願いしたいの

ううむ、と柴園寺くんは難しい顔をする。

でも、目の前の食料と自分のお腹を交互に見て、
最終的には渋々、箸を手に取った。
柴園寺 晴
柴園寺 晴
……お前がどうしてもって言うなら
なんて強がってはいるけど、
頬を緩ませて朝食を食べている。
あなた

(満足そうな顔しちゃって。
食事は気に入ってもらえたみたい)

私はこっそり笑う。
あなた

(お母さんは忙しかったから、
こうして誰かと一緒にご飯を食べるのは、
久しぶりかも)

会話がなくても、誰かが同じ空間にいる。

ただそれだけのことが、
こんなに落ち着くものなのだと
改めて知った朝だった。