夏凛は今日から幼稚園生になります。
リビングに降りるとチーズトーストが置いてある。私が好きな食べ物。
ご飯を食べ終えお母さんに手伝ってもらいながら支度をする。
幼稚園に着く。
何人かの子はお母さんの近くで泣いていた。
入園式が終わり、クラス案内される。
そしてみんな適当な席に座る。
そんな話声が聞こえる。
隣に座っている子から視線を感じてそちらを見る。
視線が合いどちらも目を逸らす。
それからどんどん時間が経っていった。
あの時目が合った子はなつみというらしく、みんなと仲良くなっていた。
…私以外。
入園式から一か月がたつ。
5月。遠足が何週間後かにある。
今日はグループ発表。
憂鬱だなーと思った。
友達もいないのに遠足なんて。
みんな心の中で夏凛とはなりたくないと思っている気がした。
その間にも先生は発表していった。
先生が言い終わった後、集まった。
私のグループにはなつみちゃんがいた。
いいなと思いながらその光景を見る。
一瞬なつみちゃんが私を見た気がした。
後記
良いなーと思う夏凛であった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。