プリ小説

第2話

2歩目
木田遥斗
やっぱり、俺のこと見えているんだ~
 私の目の前に、木田遥斗がいる。それも、幽霊となって私の前に現れてきた。
 遥斗は私のベットに座る。
由良
ど、どういうこと!?
木田遥斗
どういうことって言われてもねぇ?
由良
どこから入って来たの!?
遥斗は、窓の外を指さす。
由良
嘘でしょ。窓からも入ってこられるの……
木田遥斗
まあ、幽霊だからね
キランッと効果音の出そうなウィンクをしてくる。
由良
分かりましたから、お引き取り下さい!今すぐ!
私は、窓の外を指さす。
木田遥斗
そんなこと言わないでよ。由良は俺の彼女になったでしょ?
由良
あれは、夢の中でのことなので無効です!
木田遥斗
えー俺は由良のこと好きなのに。ダメ?
由良
そ、そんな顔で言っても駄目ですからね!
    私は、幼い頃から死んだ人が視えていた。視えているだけではなく、寄って来やすくもあった。そのせいで、周りの人達から理解してもらえないことが多々あり小・中学校の時の友達はゼロ人。
だが、私は変わった。不遇な幼少期はおさらばだ!なんせ、私はJ K!友達と遊びまくって、生きているイケメンの彼氏を作るんだ!目指せ、リア充!
由良
とにかく、私は制服に着替えるので出て行って下さい!
木田遥斗
はいはい。出て行くよ
遥斗は壁をすり抜けて部屋から出て行った。







由良
出て行ったんじゃないんですか!?
私は遥斗をあしらいながら高校へと足早に向かう。遥斗と話しているところを人に見られたくなくて、なるべく人通りのない道を選んで歩く。
木田遥斗
着替えている間だけ出て行っただけだよ。それにしても、セーラー服の女子高生もいいね。あっ、由良だから可愛いのかな?
由良
その言い方、おじさん臭いですよ
由良
付いてこないで下さい!困ります!
木田遥斗
そんな、つれないこと言わないでよ
由良
当たり前のことを言っているだけです!
第一、木田さんは私以外の人には視えないんですからね?話しかけられても私が困ります!
速やかに成仏するか、どこに行ってくださ、きゃあっ!
不意に私は何かにぶつかって地面に尻餅を付く。
由良
痛たたー
おい。大丈夫か?
私の目の前に手が差し出される。
由良
す、すみません!ありがと、ひいっ!か、柏木くん……
私に手を差し出してくれているのは同じクラスの柏木隼人。
 切れ長の目に不機嫌そうな口元。眉間に皺が寄っているせいで、目つきが怖すぎることになっている。一部の女子には「孤高のヤンキー」と人気があるそうだがその魅力が私には分からない。
何故なら、私が苦手な人だから。
由良
(私の馬鹿!よりによって、柏木くんにぶつかるなんて!ど、どうしよう!?校舎裏に呼び出されてボコボコにされちゃうよー!)
隼人が、私を見下ろしてくる。
隼人
おい、いつまで座っているんだ?
由良
は、へ?ああ!ごめんなさい!次から気を付けます!本当、ごめんなさい!
隼人
別に、俺も前を気にしてなかったからお前が謝らなくてもいい
由良
(あれ?案外、優しい?)
隼人
おい、さっきから何見たんだよ
由良
ひぃっ!ち、違います!ガンつけてるとかじゃないです!えーっと、あれです!ドーナツみたいな雲が浮かんでいたんです!
隼人
は?ドーナツ?何言ってんだ?
由良
と、とにかくごめんなさーい!!
隼人
あ、おい!
私は隼人の制止を気にせずにそのまま逃げるように走った。
 学校に着けばとにかく安全だ。私は通学路を無我夢中で走る。
由良
(そういえば、さっきから何か忘れているような……?)
由良
あっ!木田さん!
さっきまで、私に憑り付いていた遥斗がどこにもいなかった。

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桃木昴
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桃木昴
桃木昴といいます。 歩け!恋する百鬼夜行!連載中です。 読んでくださる皆様の日常の楽しみになれる作品にしたいと思っています。 ちなみにアイコンの犬はうちの愛犬です❤️