第12話

11 。# 晴人視点。⚠少しシリアス
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2022/08/09 06:39










あなたが高専に連れられた次の日の朝

1人の娘が消えたと言うのに家は静かだった














ピピピピッ


晴人 「ん…」




いつもの通りのアラームで目が覚める

まだ寝ようとでも言うように落ちてくる瞼を開きながら重い足取りでリビングへ向かう





晴人 「…おはよ」




父さんと母さんはこちらを向くことなく

「おはよう」


と返す





その行動に違和感を感じて周りを見ると


いつもの健康的な朝ごはんはなく2人の前には飲み物だけ。




晴人 「…姉さんはどこ」







いつも優しい笑顔で挨拶してくれる姉さんが居ない





優里 「姉さんなんて呼ばないでいいのよ」




母さんがそう言ってコーヒーを1口含んだ






晴人 「…なんで」


優里 「出ていったわ。荷物はほとんど置いてあるけど」







晴人 「は、?」




姉さんが出ていった??


そんなはずはない。姉さんは両親は苦手でも僕を愛していたはず



僕に何も告げず居なくなるなんて…







そう思って姉さんの部屋をくまなく探しても財布も服も玄関には靴も残っている




晴人 「…ありえない」




そう呟くと 後ろから母さんに抱きしめられた。



優里 「あなたは心優しいからあんな子でも家族だと思って心配しているのね…。」



まるで恋人に話しかけるような甘ったるい声で僕に語りかける




優里 「でも大丈夫よ、元の家族に戻るだけ。私と勤さんと…あなたで。幸せな家庭を築くのよ」

晴人 「元の家族…?」


優里 「そう…元の家族」





晴人 「姉さんは…元の家族じゃないの?」


優里 「…あの子が私の娘な訳ないでしょう?」





勤 「……」





少し笑みを含んだ声




晴人 「…け…るな


優里 「?どうしたの晴人」


晴人 「ふざけるな!!!」


優里 「!!!?」






晴人 「姉さんは僕の〝特別〟なんだ!! 姉さんは僕の家族だ…僕の姉さんなんだよ!!」



優里 「晴人…?」



晴人 「母さん達が姉さんにした仕打ちを知ったら両親だと思うのにも目眩がする、でも姉さんが…姉さんが…ッ


優里 「ねぇ、どうしたの?晴人。あの子にたぶらかされたの? だからそんな事言うの?」


勤 「優里…やめなさい」


優里 「やだッッ! ねぇ晴人、晴人!!!」



晴人 「姉さんに会いたい…探さなきゃ」
優里 「まって!!晴人!!!! どうせもう居ないわ!どこかでのたれ死んでるわよ!!」




パァァァンッッ



汚い叫び声でうるさかった部屋が一瞬で静かになる




優里 「あ、あ、?


勤 「!!! 晴人!」




晴人 「うるさいッ!!! ……僕の姉さんを悪く言うのは許さない」









遠くを眺めたかと思うと すぐに2人の目を真っ直ぐ見て



晴人 「そうだ。お前たちのせいじゃん」







優里 「、??」
勤 「!!! やめなさい!晴人!」




晴人 「お前らが居なくなったら姉さんは苦しまないよね」






ボゴッッ。ドンッ







「や゛、めで」 「ぁ、う゛」





晴人 「うるさい」























1時間経つと もう2人の意識は無くなっていた







晴人 「どーしょ。姉さんが知ったら嫌われちゃうよなぁ」




殺しまではしていないものの 2人を殴ったとなれば心優しい姉さんに怒られてしまう




晴人 「んー…」






??? 「お困りかな?」








横を向くと不気味な笑みを浮かべた知らない人が立っていた






??? 「すれ違ったと思ったが…これはまたいい収穫だなぁ……」


晴人 「誰。」






??? 「そう睨むな…君をスカウトしに来た」


晴人 「スカウト?」









??? 「僕達と一緒においで

そしたらきっと



















君の姉さんにも会える」