その言葉で全員が寝る準備に入り、寝室へ戻っ
て行く。
私はそこで現実に引き戻された。
明日の練習着はどうしよう、、、。
明日から履こうと思っていた新品のシューズも
ボロボロになっちゃった。
ズボンのポケットの中には、お兄ちゃんのくれ
たネックレス、バラバラにされたネックレスも
ある。
皆さんが暖かく迎えてくれるから、その幸せに
浸りすぎたみたい。
とりあえず私は明日の練習着にまだ使えそうな
服を探しに、自分の部屋に急いで戻った。
どうにか明日着ることができる服を見つけて安
心した時に、部屋に近付いてくるパタパタとい
う足音が聞こえた。
ソアちゃんだ、、、。
私は必死でカバンの中にビリビリに破かれた服
などを無理矢理詰め込んだ。
そう言ってソアちゃんがベットに腰掛けた。
そして私にこう質問した。
これはどう答えるのが正解なのかな?
そう言ってソアちゃんは笑ってた。
本当に心から楽しいって、幸せだって思ってる
んだなって思った。
それと同時に、私がソアちゃんの居場所を無く
してはいけない、迷惑かけることなんてできな
いって思った。
この子を守らなきゃって、何があったとしても
私がどうなっても、この子の笑顔だけは守らな
きゃ、って思った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。